クリス・コーネルの娘が語るメンタルヘルス「きっと父なら、私の弱さを誇りに思ってくれる」

「友だちと音楽を演奏したり、音楽を聴いたり、曲を作ったりするのが私の生活のベースであり、中心になっているわ」

ーお父さんの知名度を考えると、悲しみと向かうのも大変だったのではないですか?

シアトルで暮らすことのいい面と悪い面ね。父の存在がそこら中にあるんだもの。それは素晴らしいことだけれど、ものすごくつらい時もある。独特の苦労がついて回るの。(大切な人の)壁画をそこら中で目にするとか、周りから注目される人はそう多くないでしょう。いいこともたくさんあれば、つらいこともある。でも素敵よね、父がこれほど多くの人に影響を与えたってことなんだから。これまでにいろんな人から言われたわ、「心の病気で苦しんでいたんですが、お父さんの音楽のおかげで乗り切れました。自分をちゃんと見てくれて、耳を傾けて、肯定してくれる人がいると感じられるようになりました」。そういうのは本当に素敵なことだわ。

ー『Mind Wide Open』ではどんな話題を取り上げてゆきたいですか?

ローラとは、悲嘆やトラウマについて語るのがすごく重要だった。次回はマーク・ブラケット博士と一緒に、社会的感情学習、とくに子供たちの社会的感情学習をテーマに話をするわ。2~3週間のうちに、双極性障害の専門家にも話を聞くつもりよ。

メンタルヘルスについて語ろうと思ったら、その分野についてあらゆる角度から掘り下げる必要がある。だから私も悲嘆とトラウマの違いや、不安障害や鬱や双極性障害のような化学的不均衡について話し合っていきたい。今日は友人のSir Carterとインタビューするの。彼はワシントン州タムウォーター出身の若いゲイの黒人男性で、小さな町で、いくつもの差別を受けてきたコミュニティの一員として生まれ育った経験や、それがメンタルヘルスにどう影響したかという話をしてくれる。どこにでも話題はあるのよ。いい意味でね。

ー今現在、精神力を維持するために、何かやっていることはありますか?

私には瞑想がものすごく役に立っているわね。ありがたいことに、セラピストや精神科医に診てもらっていて、それも大きな助けになっている。友だちと音楽を演奏したり、音楽を聴いたり、曲を作ったりするのが私の生活のベースであり、中心になっているわ。自分が楽しめるもの、毎朝ベッドから出ようと思わせてくれるものを見つけることね。それと、必要なら薬を飲んで、セルフケアをする。セルフケアっていうと、髪を切ったりネイルをしたりすることだと誤解されてるみたいだけど、普通に食べて(これができない時もあるのよ)シャワーを浴びて、外に出るのもセルフケアなの。まずは外に出ることが必要ね。

ー鬱や悲嘆について、世間にもっと知ってもらいたいことは何でしょう?

誰でも経験するということ。誰でも苦しめられるということ。恥ずかしいことは何もないということ。

Translated by Akiko Kato

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