indigo la End、結成10周年記念公演で魅せた配信ライブの理想形

ライブ終盤では今年発表された新曲が立て続けに披露され、「夜漁り」では〈夜を漁るあいにくの御心で〉や〈電話したら夜が曲がるだけだし〉といった印象的な歌詞がグラフィック化されて浮かび上がり、「チューリップ」では紗幕にミュージックビデオが投影される。赤を基調とした照明が最後に真っ白に変わったのは、ミュージックビデオ同様に歌詞に仕掛けられたチューリップの花言葉を意識してのものだろう。

本編ラストはこの日のテーマソングである「夏夜のマジック」。ピアノによる長めのイントロが終わり、曲が始まると、いつの間にかステージを下り、客席で歌う川谷の様子が映し出される。そして、〈打ち上がった花火を見て笑った 君を思い出したよ〉と歌い、間奏に入ると、歌詞通りに大輪の花火が夜空に打ち上げられ、クライマックスを作り出す。何十発と打ち上がる花火の下、ステージに戻った川谷はアウトロでドラムを煽るだけ煽ると、佐藤栄太郎がそれに応えてエネルギッシュなプレイを披露し、華々しく本編を締め括った。


Photo by 永峰拓也

冒頭でデッキに入れたビデオが終わったことを伝える映像に続いて、「新曲をやります」と言って始まったのは「夜風とハヤブサ」。フュージョン感たっぷりのシンセから始まる夏にぴったりのファンキーなナンバーで、バンドの新たなモードを明確に提示した。再び川谷がステージを下り、会場の外に出ると、そこには松明の炎が。

Rolling Stone Japan 編集部

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