ボン・イヴェール新曲は「資本主義打倒のための戦い」スプリングスティーンも参加

ボン・イヴェールが2020年8月6日に新曲「AUATC」をリリースした

ジャスティン・バーノン率いるアメリカのバンドであるボン・イヴェールが、最新シングル『AUATC』をリリースした。

新曲「AUATC」は「Ate Up All Their Cake」(彼らのケーキを全部食い尽くした)の頭文字となっており、ジャスティン・バーノンとフィル・クックの共作となっている。また、ジェニー・ルイスとジェン・ワズナーのボーカル参加、さらにソングクレジットからは、バックコーラスで判別しづらいもののブルース・スプリングスティーンの参加も確認できる。



「AUATC」は、アーロン・アンダーソンとエリック・ティモシー・カールソンの監督でMVも同時に発表されており、マスクをしたダンサーが人前で曲に合わせ踊るという内容になっている。ボン・イヴェールはファンたちに向け、環境問題を扱う団体350.org、非営利団体のEqual Justice Initiative、Letter GrantにMinneapolis Movement Sanctuaryといった組織について「よく調べ、行動を起こし、支援してほしい」と発表した。

「地球に住む誰しもがそれぞれ、尊厳をもち、平等で公平で幸せな人生を歩む価値がある。しかし、私たちの資本主義社会は、裕福な人にエリート、独占企業と事実に見合っていない成功をさらに加速させるような主義に対してより協力的だ」、「普通の人は見捨てられ、耳も傾けてもらえない。軽んじられているコミュニティは、人種、経済的ステータス、ジェンダー、性的指向、宗教的信条、犯罪歴、住居が安定しているか、教育、能力、社会的地位などの条件で一層抑圧されている。パンデミックはこうした根深い不公平と、歯止めの効かない強欲をより深刻にしているんだ」と、ボン・イヴェールは声明を発表した。

さらに彼らは、「私たちは資本主義打倒のための戦いを続けなければならない。そして私たちは、こうした支配的な制度に自ら集団で参加していることを自覚しなければならない。ボン・イヴェールは資本主義的慣行を自ら行い、その範疇の中にいるという立ち位置を認めている。私たちが独自のプラットフォームのみを使用しているのは、音楽産業やそれに限らない他の産業の中に根付く資本主義に挑戦し、変えていくためだ。そしてこのような活動はまさに自分たちの特権を認識している事によるものなんだ」と、語った。

ジャスティン・バーノンの2020年1作目『PDLIF』に続くリリースとなった『AUATC』は、ボン・イヴェールとザ・ナショナルのメンバーたちによるプラットフォームから発表された。

From:Bon Iver Enlists Jenny Lewis, Bruce Springsteen for New Song ‘AUATC’

Translated by Kohei Ebina

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