flumpool、KEYTALK、緑黄色社会、Novelbrightが集結した配信ライブレポ

flumpool(Photo by 小川星奈/渡邉一生)

元々、3月に予定され、チケットがソールアウトしながら、新型コロナウイルス感染拡大の状況を鑑みて、無観客の配信ライブ・イベントとして、8月25日、Zepp Osaka Baysideから配信された「FM802 Live pool ON LINE!!」の模様をレポートする。

flumpoolとMeet music on the radioを掲げる大阪のラジオ局、FM802がホストを務めたこのイベントの出演者はflumpoolの他、昨年末のライブ・イベント「FM802 RADIO CRAZY」でflumpoolと意気投合したKEYTALK、flumpoolからの影響を語る緑黄色社会とNovelbrightの計4組。単にその4組が順番に演奏するだけにとどまらず、転換および換気中には会場のバルコニーで、flumpoolの山村隆太(Vo/Gt)とNovelbrightの竹中雄大(Vo)によるフジファブリックの「若者のすべて」、flumpoolの阪井一生(Gt)とKEYTALKの小野武正(Gt)による瑛人の「香水」のカバーというここでしか見られないスペシャル・セッションも実現。また、阪井がDJを務める「FM SAKAI」が復活を遂げるなど、見応え満点の配信ライブとなった。


Photo by 小川星奈/渡邉一生

以下レポートをお届けする4組の熱演はそれぞれにそのバンドならではの個性を打ち出しながら、共通していたのはライブができる歓びと、そのライブでまた、みんなと会いたいという強い思い、そして画面越しでも音楽を届けたいという情熱だった。

・KEYTALK

いつもと変わらず、メンバー全員がステージに飛び出してきたのはバンド・シーンのお祭り野郎たち、KEYTALK。10余年のキャリを持つ彼らがトップバッターに選ばれたのは、もちろんしょっぱなから盛り上げてくれるに違いないと期待されたからだ。

そんな期待に応え、ラブリーなポップ・ソングの「Love me」から演奏になだれこんだ4人は「MATSURI BAYASHI」「YURAMEKI SUMMER」「MONSTER DANCE」といった彼らのライブには欠かせないアンセムをたたみかけるように披露。ダンサブルなロック・サウンドと哀愁の歌謡メロディの魅力を存分に見せつけた。

ギターをかき鳴らしながら、いつも以上にステージを動き回るガッツを見せた小野武正(Gt)は「ライブって最高!」と叫ぶと、カメラの向こうのオーディエンスにコール&レスポンスを求めた。ステージに立った以上は盛り上がにゃそんそん! 一丸となってとことん楽しむ4人の姿からは、そんなお祭り野郎たちの熱い思いが伝わってきた。


Photo by 小川星奈/渡邉一生

・緑黄色社会

自分たちが作ったFM802のジングルをSEに登場した男女混成の4人組、緑黄色社会は1曲目の「Mela!」からフュージョンのグルーブを取り入れたアンサンブルという新境地をいきなり見せつけた。

これまでのライブの定番曲は加えず、その「Mela!」をはじめ、今年4月に配信リリースしたフル・アルバム『SINGALONG』からほぼ選んだセットリストからは、新しい自分たちを見てほしいという思いも窺えた。

「あなたがどこにいても、明日の何かのきっかけになれたらと思ってここに立っています」と小林壱誓(Gt)は無観客の配信ライブに臨む気持ちを語ったが、メンバーおのおののキャラクターが音に表れた演奏はもちろん、長屋晴子(Vo/Gt)の伸びやかな歌声の魅力は画面越しでも十二分に伝わったはずだ。


Photo by 小川星奈/渡邉一生

バンドがラスト・ナンバーに選んだのは、ゴスペルを思わせるシンガロングをフィーチャーした「あのころ見た光」。オーディエンスも一緒に歌っていることを信じている長屋は、その声を聴こうと耳を澄ました。そして、「絶対また会いましょう!」と呼びかけたのだった。

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