ここで、よっしゃ! 気合で変性意識状態に入っていこうや! というような根性論を打っても仕方がありません。例えば、魂の叫びが云々といったタイプの大仰だがぼんやりしている語り口に辟易していたからこそ、プラクティカルかつ細部へのフェティッシュなこだわりについて語ることをテーマとしていました。けれども、それは結局のところ、ブロウ・ユア・マインド感覚を味わうためのものです。
「神は細部に宿る」という言葉があります。JBの「Mother Popcorn」も非常に解像度の高いパフォーマンスによって成り立っているものです。細やかなコントロールの賜物だと言えます。けれども、フェチ的な細々としたこだわりの集積では、「Mother Popcorn」にはならないとも思います。人と一緒に演奏する限り、カオスに身を曝す必要があるからです。それはコントロールの埒外と言っても良い。そうしたカオス的な場に、脱主体化しつつ、すっと入っていくためにはやはり耳の解像度を上げなくてはなりません。それゆえに、徹底して細部にこだわる必要があります。そうした細部への執着に言及したのがこのモヤモヤリズム考だと言えるでしょう。そして、なぜリズムなのかと言えば、それが共振するものだからだし、より即物的なことを言えば、下半身にモヤモヤをもたらすからです。今回は「Mother Popcorn」を聴いて私のマインドがブロウしたため、こうした内容も相成ったといったところであります。
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