浅井健一の尽きない創作意欲、コロナ禍での日々からブランキーの話まで語る

―「TOO BLUE」の歌詞は哲学的と言ったら、大袈裟ですけど。

ああ、《だから老人は この世で一番始まりに近い》とかね。 

―そうです、そうです。

その代わり悪事を働いたら2度と人間になれんでね。覚悟しておかないと。そういうことを道徳で教えなきゃいかんね。学校でね。



―そう思います。そう考えると、やっぱり深いことを歌っているんじゃないか、と。

いや、そんなに深いことは歌っていないと思うよ。

―そうですか。でも、なんだかすごく始まりを感じさせる歌詞ではありますよね。

そうやって感じてもらえるのが大事かな。元気になるほうが、俺はうれしいな。

―僕も段々、老人に近い年齢になってきたので、《だから老人は この世で一番始まりに近い》という歌詞はぐさっと来ました(笑)。

ハハハ。始まりに近づいとるよ。だって、赤ちゃんの手前は老人だでね。老人になって死ぬじゃん。そしたら世界のどこかで生まれ変わっとるんだて。

―そういうことですよね。

そうやって思うと、友だちが死んでも悲しさは薄れる。

―ああ、なるほど。そうですね。僕も今年の2月に高校の時の同級生が急死して。

世界のどこかで赤ちゃんとなって生まれ変わっとるよ。そうやって思うと、なんか良かったって思えるよね。

―やっぱり、浅井さんの人生観とか、人生哲学とかが表れているんじゃないかと思うんですよ。

そう思ってもらうのは全然うれしいことだから。

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