浅井健一の尽きない創作意欲、コロナ禍での日々からブランキーの話まで語る

―これを表題曲にしたのは、どんな理由からだったのですか?

迷ったんだわ。2曲目の「JODY」と。それで、いろいろな人に聴いてもらって、「TOO BLUE」でしょうってなった。

―「TOO BLUE」の《ブルー》もいろいろな意味が掛かっているように聴こえます。

いや、池があまりにもブルーだったんで。でも、そうだね。他にもいろいろ考え方はあると思う。世界がブルーすぎるとかね。

―《誰も知らない池がある》と歌っている池は実際、あるんですね。

あるね。名古屋のはずれの山に。

―いつ見つけたんですか?

19歳ぐらいかな。俺の1個上の先輩がジムニーに乗っとって、「道なき道を行こう」って、名古屋のはしっこから山の中に入っていって、道なき道を行っとったら、堰があってさ。よくあるでしょ? コンクリートで土が流れていかんように水をせき止めてあるやつ。そこがすごくきれいな池になっとって、そのことだね。

―その後、その池に訪れたことはありますか?

ない。

―今もあるんですかね?

道は知っとるよ。けど、もう35年も前だから、どうなっとるんだろうね。団地が立っとったりしてな(笑)。

―行ってみようとは思いませんか?

思わんね。ジープがないしね(笑)。

―さっきちょっとそういう話にもなりましたが、3曲目の「送る歌」は、浅井さんのご友人が亡くなってしまって、そのご友人に送った曲だそうですね?

いや、送ったんじゃなくて、友人を天国に送るための歌だね。お葬式の時って、祭壇を飾り付けるでしょ? あれは悲しさを紛らわせるために飾るんだなって思ったんだよ。ほんで、最後に棺の中に花を入れるじゃん。花に包まれて、蓋をされて、そのまま行っちゃうでしょ。その時に、《ラララ…》っていうメロディが合うなと思ったんだよね。悲しいような、でも、そんなに暗くもなくて。そんな一連のことがあったあと、世の中のことを想像していたら、できた歌詞かな。

―SHALLOW WELLの『SPINNING MARGARET』と同じタイミングで聴いたせいか、「送る歌」はSHALLOW WELLに共通するところがあると思いました。

同じ人が作っとるでね。共通するっていうのは世界観がってこと?

―世界観もそうですけど、フォーキーとも言える楽器の使い方とか音色とかも。

あんま考えとらんけどね。違いを出そうとも考えとらんし。

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