キース・リチャーズが現在の心境を語る「生涯現役は当たり前、ステージが俺たちの居場所」

ストーンズ結成60周年への想い

ー『山羊の頭のスープ』に話を戻します。「ハートブレイカー」はサウンドが素晴らしく、特にギターの存在感が抜群です。

キース:あのリフは気に入ってるよ。思い浮かんだ時から手応えを感じてた。漠然としたイメージはそれ以前からあったんだけど、ビリー・プレストンとチャーリーとのセッション中に、それが具体的になった。曲の大半はもともと断片的で、スタジオに入って初めて形になったんだよ。中には1時間くらいで書いたものもある。

ー「夢からさめて」を書いた時のことは覚えていますか?

キース:それは曲が物語ってるだろ(笑)。

ジミー・ペイジが参加した「Scarlet」はいかがですか?

キース:うーん、あんまり覚えてないな。ジミーが参加したセッションは他にもあるからね。確信はないけど、レッド・ツェッペリンがセッションを終えたところに俺たちが到着して、その勢いで録ったのが「Scarlet」だったんじゃないかな。ジミーの他にリック・グレックもいたような気がする。彼らの後に俺たちがそのスタジオを使ったんだけど、多分ジミーたちはそのまま居座ってたんだよ(笑)。

ーあなたは過去に、70年代のストーンズの作品にはあまりに多くの人間が携わっていて、それがサウンドに悪影響を与えたと発言しています。その考えは今も変わっていませんか?

キース:言ったかもな。たぶん気に入らない曲がいくつかあったんだろう。でも、今はそんな風には思ってないよ。特にこのアルバムはゲストの数も少ないし、彼らは正真正銘のワールドクラスのプレーヤーだからね。

ーミックはドキュメンタリー制作に取り組んでいるそうですが、ストーンズとしてそういったものを発表する予定はありますか?

キース:どうだろうね。パンデミック前に何か作ってたのは確かだよ。今は蚊帳の外だからな、知らないことばかりでもうパニックさ!

ーストーンズは2022年に60周年という節目を迎えます。盛大に祝う予定はありますか?

キース:そうであることを祈るよ。願わくば、大勢の人々と一緒に祝いたいね。今みたいな状況じゃ、希望を持つことが大事だからさ。

ーあなた方が再びステージに立つときは、特別な瞬間になるでしょうね。

キース:実現するといいな。今はそれが何よりも楽しみだよ。


●【関連記事】ローリング・ストーンズの卓越した先進性とは? 今の視点で捉え直す『山羊の頭のスープ』


From Rolling Stone US.




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Translated by Masaaki Yoshida

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