Nothing's Carved In Stoneが語る、この時期だから大切にしたい「根本的なこと」

Nothing's Carved In Stone(Courtesy of Nothing's Carved In Stone)



コロナ禍と配信ライブで感じたこと

―そんな中コロナ禍が襲ってきたわけですが、自粛期間中はどんな風に過ごしていましたか?

生形:自粛期間中は、事務所に行って曲作ったり、音楽聴いたりでした。なので、ライブがない以外は普段と変わらない感じでしたね。

村松:僕は家にプリプロができるような機材をたくさん買って、機材欲を満たしながら曲作ったりとかしてました。あとは、自分のことを見つめ直す期間だったかな。そういえば俺は釣り好きだったとか。いろいろ考えましたけど、結局コロナ禍でなんにもしてない人ってあんまりいないなと思うんですよ。だいたいみんな好きなことやってるんですよね。好きなものがわりと自分を計る尺度だなっていうのをみんな確認してるんだなって。そういうのをズームで飲みながら話したりしてましたね(笑)。

―ライブはどれくらい飛んだんですか?

生形:2月27日がライブで、26日くらいから世の中のライブがなくなっていったんですよ。前の日までやるかどうか決めかねて、結局やらなかったです。そこから次の対バンイベントが5本飛びましたね。その5本は来年に持ち越しました。

―ツアーが丸っと飛んだ感じではない?

生形:運がよかったのは、1月にツアーが終わったばかりだったんです。

―配信ライブはやりましたか?

生形:配信は6月に一回やりましたし、9月19日にまた配信ライブをやります。

―6月の配信ライブはどうでした?

生形:配信は楽しかったですよ。やる前はどうかなと思っていたんですけど、ナッシングスっぽさを考えた時に、お客さんがいないなら、ライブハウスでやるよりはスタジオでやった方がいいんじゃないかと思ったんです。お客さんいない前で『イエーイ!』とか、俺らそのへん作れないんで。できても、多分ぎこちなくなる。あとは音質的にもこだわりたかったんです。『echo』っていうアルバム出した時にスタジオライブを一回やったんですよ。その時のことを覚えていて、スタジオの方がいいんじゃないかってみんなで話して。で、レコーディングスタジオでスタジオライブをやりました。

―手応えはどうでしたか?

生形:終わった時に、ライブと同じくらい疲れていたから、ああ、この感じ久しぶりだと思って。だから達成感があったんですかね。

―なるほど。たっきゅんは?

村松:めちゃめちゃ楽しかったっす。リハの時点で楽しかったですからね。みんなで機材入れて、自分らでアンプをパチって入れて、いっせーので音出す。超楽しい、それだけで。

―客がいないというのは、マイナスではない?

村松:メンバー4人が配信ライブにGOサインを出した条件が、ライブハウスでやるじゃなかったんです。スタジオでクオリティをちゃんと担保して、映像作品に残せるくらいのものにしたいと4人とも思っていて。そこをクリアしていたんで、無理してライブするとかじゃなかったんです。だから、コロナでライブハウスも大変だろうから、ライブハウスで配信しましょうとか、俺たちにはそういうマテリアルはなかったんです。ライブをしたいということでやりました。

―配信という新しい表現手段を手にした感じですか?

生形:どうだろう。俺らの世代としては生を超えるものはないですから。生の衝撃にはまったく敵ってないですから。それはすごく感じますけどね。ただ、あとはオーディエンスが選べばいい問題だし。ライブにどうしても来たい人もたくさんいるだろうから。それはライブに1回行けばわかると思うんだけど。あの非現実感は、正直言っちゃうと配信では味わえないです。その日にあったこととか、全部を忘れられるじゃないですか。ライブハウスって。そこを拠り所にしている人もたくさんいるから。というのをどうしても考えてしまいますよね。ただ今はできないから、しょうがない。

―Borisは薬の服用量があるように、ライブだと思える音量が出せないなら、ライブではないと思っているから、配信は絶対やらないと言い切っていて。いろんな考え方がありますよね。

生形:音量ってのはすごいわかる。音量がデカいとやっぱり気持ちいいし。だけど、俺らの考え方は、音量が小さくても伝えられる自信があるから。ただ、やっぱりライブとはまったく別物として考えてます。

―ライブは今後どうなって行くと思いますか?

村松:考えても無駄だなとは思っています。散々考えましたけど、本当に元通りになるのって、来る側の気持ちが治った時じゃないですか。どんなにライブが好きな人でも、今だとまだ罪悪感あるし、なんか変な気持ちになりながらライブ見ることになるんだろうし。もしコロナに感染して、職場の人に移したらうちの会社ダメになる、みたいなそういう現実があるし。バンドが動いて、ライブで感染者増えていったら、音楽業界は自分で自分の首をしめることになるんじゃないかとか。そういう行ったり来たりのことはいっぱい考えました。でも、結局やりたいヤツが、やりたいかたちでライブをやるように、どっかで発信を始めて、発信を続けていかないとダメなんですよ。それってやりたいヤツの役目だと思うから。で、俺たちはやりたい側だから。だからどっかでちゃんと始めて、発信していかなきゃいけないなとは思っています。なのであれこれ考えるんじゃなくてタイミングを見失わないようにしなければいけないと思っています。

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