パノラマパナマタウン 、盟友らを迎えて1カ月で作り上げた2曲

エンドウ:面白いですね。「Together Song」って歌う2回し目を「SHOVEL CAR」っていう歌詞にしても狂ってて面白いな、と思いました。でもこの曲は僕すごい好きで、何について言えばいいのか定まってないけど、一つ歌詞にフォーカスすると、歌っていることが単純で分かりやすかった。前回の「SHOVEL CAR」だと、人それぞれの捉え方の分岐があったんだよね。ただ、今回はまだ一回しか歌詞見れてないけど、ストレートすぎるとも僕は捉えました。少しふざけ要素とかサビで欲しいかな。歌詞の符割で、冒頭とAメロを16分で歌ってるあのテンポ感を、サビで16分にしても面白いかなって。今は白玉が目立ってるけど、16分にしたらフックになるかなって思いました。その緩急があったら、サビの歌い出しがグッとくるというか。あれを輝かせたらすごい良くなるんじゃないかと思いました。

岩渕:そうね。久しぶりにAメロBメロで語ってサビで抜ける曲をやったから、こういう曲って手癖でできるしオリジナルかなと思って。作ってみようとすると、案外作れないなっていう曲な気がする。

エンドウ:パノパナにとってはすごいオリジナリティのある方向性の楽曲だと思うのね。昔作ってた『SHINKAICHI』からの楽曲って、複雑さがすごいあったと思うんだよ。6月から上がってる楽曲って複雑さはないんだよね。楽曲の目的っていうのがちゃんと見えてる簡略化っていう意味でね。でも「Together Song」では、もっと複雑さを求めたいって客観的に思ったかな。

岩渕:何個ものジャンルが一緒になっていたっていうのが、昔の『SHINKAICHI』の頃にはあったかもな。

エンドウ:そう、そうだよね。それをすごい求めちゃうよね。

岩渕:賢くなっちゃったから、どのジャンルに寄せようっていうのができるようになったけど、逆に「Together Song」はいろいろなものが混ざってるのがいいっていうことなのかもなコードに対してあんなに語る曲とかあまりないし、サビのコーラスとかもジャンルレスな入れ方したから。

エンドウ:それはすごい伝わるかな。自分の中でも思い出話になるんだけど、パノパナとペリカンが出会って曲作りの話をした時に、「リバティーリバティー」を出したじゃない。その時に岩渕と話してて、めちゃくちゃハッとさせられたことがあって。「リバティーリバティー」って8小節ごとに曲の展開を変えてるって言ってたじゃん。それをテーマにしてるって言ってて、でもサビがすごいしっかりしてるから。どんなに展開があっても変わっても、すごいスカイツリーみたいにサビがとても目立ってんだよね。要素っていうものが重なって整ってる感じかな。8小節ごとに展開変えていくって、めちゃくちゃ複雑なことだと思うの。リフレインじゃない。それを整えるっていうのがパノパナの凶器で、整えたのが「フカンショウ」だと僕は思うのね。「フカンショウ」の中でレッチリっぽい展開があったりするし、後半は怒涛の展開。サビが来てBメロに戻る感じとか、捲し立てるものが「Together Song」にあったらキラーチューンの中のキラーチューン、アンセムになると思います。

岩渕:嬉しいな。でもそれって俺たちからしたらそんな難しく考えてなくて。スタジオやって面白い方向にどんどん変えていって展開つけてくみたいな。「フカンショウ」とか「リバティーリバティー」とかそうだったやん。あの感じって一番どこに転がるかわからんけど、一番直感に忠実というか。どうなるか分かんないけど、スタジオのまま行こうぜみたいな。それがエンドウくんが言ってくれたような事にもなるし、聴いてくれた人にも刺さるかなと思って。

エンドウ:今の時代、曲を作ろうと思えばパソコンで誰でも作れる時代じゃない。どこでもアップできてさ。その中でどれで個性出すかって言われたら、今日聴いた「Together Song」はそこが秀でてる部分、個性を出せるんだと思います。一曲だけでこんなに喋っちゃった。

岩渕:浪越はミックスどうだった?

浪越:岩渕から音声データ送られてきた時にさ、Aメロのラップというか早口みたいなやつが久しぶりに来てかっこいいなと思ったな。

エンドウ:かっこいいですよね。あまり言いたくないけどエモかったもん。

Rolling Stone Japan 編集部

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