スレイヤーのケリー・キングが選ぶ、不滅のメタル・アルバム10作

スレイヤーのケリー・キング、2011年撮影(Photo by Gary Wolstenholme/Redferns)


メタリカ『メタル・マスター』(原題:Master of Puppets、1986年)


メタリカのレコードをこのリストに入れるかどうか決めかねていたが、入れたとは言え、「とりあえず入れてみた」というわけでもない。メタリカは素晴らしいバンドだし、このリストに入るべきバンドだと思う。だから「例えばワークアウトするときに聞くならどのアルバムだろうか?」と考えた。答えは『メタル・マスター』。このアルバムにはお気に入りメタリカ・チューンの上位に入る曲が多く収録されている。というか、俺が一番好きなメタリカの曲が「ダメージ・インク」なんだ。彼らが作った曲で一番良い曲だ。それもハードコア・スラッシュ系のガキが作った曲なんだから、それだけでもこのリストに入れる正当性があると思う。

メタリカの音楽をスラッシュと思う人がいるかわからないが、彼らはスラッシュをやっていた時期があるし、スラッシュ・バンドとしてしばらく活動していた。俺たちよりも連中の方がバンドとしてしっかりしていたよ。オレンジ・カウンティで初期の彼らを見た記憶がある。ウッドストックという俺たちがよく行っていた場所だ。俺とジェフはウッドストックによく顔を出して、有望な若手バンドや新しい音楽をチェックしていたんだ。メタリカの噂はもう聞いていて、行ったときに至近距離で彼らのプレイを見た。俺が覚えていることは、 デイヴ・ムステインがとんでもなくクレージーなソロの数々をプレイしていたことと、一度も手もとを見ないでプレイしていたこと。俺は「この男、マジでヤバい。最高だし、かなりの才能だ」と思った。しかし、残念なことに彼の悪癖とメンバーとの確執が原因で、彼は他の道に進まざるを得なかった。

とは言え、『メタル・マスター』には最高の音楽とプレイがある。俺のお気に入りは「バッテリー」と「メタル・マスター」だ。ただ、これは俺にとっては少し尺長だ。ほら、スレイヤーは尺長の曲を作らないだろう。長い曲だと俺が飽きるからなのさ。でもメタリカの『メタル・マスター』には値千金の最高の曲が収録されているね。




オジー・オズボーン『ダイアリー・オブ・ア・マッドマン』(1981年)


『ブリザード・オブ・オズ〜血塗られた英雄伝説』にするか『ダイアリー・オブ・ア・マッドマン』にするかで迷いに迷った。それに、俺としては(ギタリストの)ザック・ワイルドが弾いている作品ならどれでも良かった。彼はスーパースターだから。オジーの最初のソロ・アルバム(『ブリザード・オブ・オズ〜』)も最高だった。あれで初めて(ギタリストの)ランディ・ローズを知ったからね。でも『ダイアリー・オブ・ア・マッドマン』はキーボードがそれほど影響していない感じがした。オープニングの「オーヴァー・ザ・マウンテン」からヘヴィさ全開に聞こえた。この曲は半端なくヘヴィだよ。この曲を初めて聞いたとき、「こりゃあカッコいいぞ」と思った。それに「ダイアリー・オブ・マッドマン」のイントロなんてめちゃくちゃ不気味だ。忘れられなくなってしまう。そして「ビリーヴァー」。まったく、なんて素晴らしい曲なんだよ。

俺はランディが最後に出演した大晦日のライブで彼の演奏を見ることができた。たぶんロングビーチだったと思う。最高だった。あの夜、今後20年経っても30年経っても彼を見るたびに驚くプレイだと思ったけど、残念ながらそうならなかった。あの日、最終的に行くことにして良かったと思う。だってランディのプレイを生で見た人なんて多くはないんだから。彼は簡単に弾いているように見えた。見ているだけで、彼が天賦の才能に恵まれたギタリストだってわかったよ。難しいプレイも簡単に見えるんだからね。


Translated by Miki Nakayama

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