TOSHI-LOWとILL-BOSSTINOが語る、レベルミュージックの本質と音楽の可能性

BRAHMAN feat. ILL-BOSSTINO(THA BLUE HERB)



誰かをコキ下ろすより先に自分が自由になればいいだけ(TOSHI-LOW)

-TOSHI-LOWさんが語りかけるセクションでは、“何のために”と、人々に優しさを問う言葉が綴られていますよね。国や政治を責めるのではなく、怒りを優しさのヒントにしていく気持ちがこの曲の心臓になっている。

BOSS:国や政治に対する怒りもあるけど、そこから先は結局俺たち自身の問題だからね。それに、社会や政治への具体的な言及よりももっと大きなものとして、俺達自身の生き方に対する言葉をTOSHI-LOWが書いてくれるって俺も予感してたから、そこが噛み合ってる曲だよね。まあ……もはや構ってないよ、政治家連中のことなんか。選挙にはいくけどさ。でももうすでに世の中自体が分断されているし、ネットの世界で起こっていることと現実の世界で起こっていることも、政治も俺らの生活も全然噛み合ってない。何がフィクションで何がノンフィクションかもわからない世界になってしまったじゃん。

-そうですね。従来の現実とファンタジーが逆転した感すらあります。

BOSS:そう考えたら、何かをコキ下ろすんじゃなく、俺達自身に「どう生きるのか」って問うしかないんだよね。だから怒りを怒りとして使うんじゃなく、俺なりの視点からの目覚めの歌を書きたかった。こんなに混沌としてるなら、むしろ自由に好きなことやるチャンスだぜって、派手に焚きつけたかったんだよ。こんなにグチャグチャな国だなんて、本当はコロナ云々の前からわかってたことだけど、いよいよ引き返せないところまで来たことは誰もが実感してるはず。それでもまだ受け身のままでいいのか?っていう感じだね。

-実際、曲がバーストしていった先で叫ばれるのが“なるようになりやがれ”という言葉です。ただの自暴自棄とも怒りとも違う、自分で決めて自分で踏み出せという意味合いですよね。

TOSHI-LOW:言っちまえば、自由になるための百姓一揆だよね(笑)。それこそ「ラストダンス」の時にも「ええじゃないか」って言葉を使ったけどさ。BOSSも俺も、俺ら以外の人だって、最終的には自分の人生をどう生き切るのかっていう大きなテーマに向き合ってるのは変わらないじゃん。そう考えれば、フィクションだろうとノンフィクションだろうと、誰かをコキ下ろすより先に自分が自由になればいいだけなんだよね。

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