SUGIZOが今だから語る、仲間たちとの出会いと「ライブアルバム」にこだわった理由

SUGIZO『SUGIZO 聖誕半世紀祭~HALF CENTURY ANNIVERSARY FES.~』(Photo by Keiko Tanabe)



ライブを「盤」に落とし込む際に注意したこととは?

―音に関しては、ほぼお任せした感じですか?

どの曲も最初に上がってきたものですでに9割くらい完成していて、そこに各音の微妙なバランスはかなり細かくリクエストしました。というのも、僕の中で重要なのが“音の近さ”なんですよ。自分が好きなライブ盤って、みんな演奏がカキーンって耳に入ってくるんです。近年のライブの、特に映像作品って音が遠いじゃないですか。例えば3万人キャパでのライブ作品だとしたら3万人の中で聴いている感じより、僕の好きな昔のライブ盤はそのキャパでも数十人くらいの中で聴いているような音の近さがある。今回のライブアルバムもそういう音像にしたかったので、音像にかなりこだわりましたね。

-そこまでこだわり抜いたライブアルバム、完成してみていかがですか?

ライブ盤なんですけど、図らずして自分のベスト盤的な作品が出来たなという気がしています。一昨年に自分の集大成となる作品を出してはいるんですけど、やっぱりステージで音を鳴らすこととスタジオで音を鳴らすことは、同じ楽曲でも全然エネルギーが違うんですよね。ずっとステージで表現してきた身としては、そのエネルギーを初めて正式なアルバムとしてパック出来たということは、すごく嬉しく思います。演奏の精度はスタジオほど細かくはないんですけど、ステージにはそれを超えるエネルギーがあるから。

もうひとつは、ご承知の通りコロナ禍でライブがなかなか出来ない状況じゃないですか。僕も半年間ライブをやっていなくて、考えてみたらそんなに長くライブをやらなかったことって長い音楽人生で初めてなんですよね。だから、とにかくステージに、ライブに恋い焦がれていて。普通にやっている時は当たり前のことだったのが、こうして出来なくなった時にどれほど自分がライブに依存していたか、自分の人生にとってどれほど必要なものだったかというのを身にしみて痛感している中の制作だったので、実はこの作品の制作に没頭することで自分が救われていた感じがありました。もちろん、ライブアルバムが本物のライブに敵うわけはないんですよ。映像作品もネット配信も、その場にいる感動には到底追いつかないけど、数パーセントでもその感動をみんなで分け合えることができたら、という気持ちで作っていました。とにかく自分が子どもの頃からすごく影響を受けてきたライブアルバムという形態を制作できたということが本当に幸福なことでしたね。

<INFORMATION>


『LIVE IN TOKYO』
SUGIZO
ユニバーサル ミュージック
9月30日発売

DISC1(Day1 2019.7.7.)
1. IRA
2. MESSIAH
3. Lux Aeterna
4. Proxima Centauri
5. 絶彩 feat. 京
6. ENOLAGAY RELOADED
7. TELL ME WHY?
8. DO FUNK DANCE
9. Synchronicity

DISC2(Day2 2019.7.8.)
1. 禊
2. TELL ME WHY NOT PSYCHEDELIA?
3. NEO COSMOSCAPE
4. FATIMA
5. 巡り逢えるなら feat. TERU & TAKURO
6. Decaying
7. DO-FUNK DANCE
8. VOICE feat. 清春
9. The Voyage Home

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