レイジ・アゲインスト・ザ・マシーンの“あの曲”に仕掛けられたリズム展開 鳥居真道が考察

続くイントロ3でバンド全体の演奏となります。「ドッドッドッ」という小節の前半2拍分の3つの音からなるフレーズはベースによる前フリもあって2拍3連のように思えますが、さにあらず。これはスペイン語でトレシージョと呼ばれるリズムパターンです。「3-3-2」と呼ぶ場合もあります。つまり8個の16分音符を頭から3、3、2とグルーピングしたものです。簡単なリズム譜で表記するとこうなります。

X・・X・・X・

トレシージョは2拍3連に似てると言えば似てるのですが、1小節を16等分したグリッド上で展開されるパターンなので異なるものです。トレシージョはシンコペートしてつんのめる感じが付与されます。アフリカのリズムを西洋的に解釈したのがトレシージョなんていう話もあります。

イントロ3では先に図示したリズム譜のようなパルスを伴った演奏が展開されます。ベースはイントロ2と同様の音形で演奏していますが、先に書いたとおり、そのリズムは2拍3連ではなくトレシージョです。

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