矢沢永吉バラードベスト 39曲全ての曲に手を加え直した理由を語る

親友/矢沢永吉

1976年6月に発売になった2枚目のアルバム『A Day』から「親友」。矢沢さんが26歳の時のアルバムですね。今お聴きいただいたのは、1976年のオリジナルバージョンではなくて、1998年のアルバム『SUBWAY EXPRESS』というセルフ・カバーアルバムのバージョンで、当時は49歳。親友というテーマですから、友情ソングです。矢沢さんはああいう生き方をされてきた人ですから、男同士の友情をテーマにしている曲も何曲かあり、その中のスタンダードがこれですね。でも26歳で感じる友情や親友と、49歳で感じる親友や人間関係だと、想いの込め方も違いますよね。ご興味のある方はオリジナルの方もお聴きいただければ、20代にとっての友情と言うのも感じられるかもしれません。

今回改めて特集を組むにあたって、『ALL TIME BEST ALBUM』や『STANDARD~THE BALLAD BEST~』を聴いていて気付いたことがあって。矢沢さんはとても年齢に拘られてきたんだなあと思いました。去年リリースのアルバム『いつか、その日が来る日まで...』は9月4日発売で、矢沢さんはまだ69歳。チャートが発表されるときには70歳になるわけです。そうなると、70歳の1位という風に世の中に伝わる。69歳の曲を収録して、それが世の中には70歳最初のアルバムとして史上最年長1位というところまで、細かく考えていたんじゃないか? ということが新たな発見でした。来週からはこれまでの45年間を振り返っていこうと思うのですが、そのときにも当時何歳だったか付け加えながら進めていこうと思います。次の曲はご存知の方が多いでしょう。『STANDARD~THE BALLAD BEST~』からディスク1の5曲目「燃えるサンセット」。これも49歳の時の歌です。

燃えるサンセット / 矢沢永吉

Rolling Stone Japan 編集部

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