Kroiが語る、「ネオミクスチャー感」を司るグルーヴの背景

YouTuberのカルチャーとKroiの意外な接点

─僕が初めてKroiのライブを観たのは昨年8月だったんですね。場所は下北沢GARAGEで。そのときはもうバンドの核心があらわになっているパフォーマンスをしていたし、大きく飛躍するだろうなと思いました。そこから「SUMMER SONIC 2019」の出演も実現して。そして、千葉くんがバンドに合流するんですけど、もともと千葉くんとKroiのマネジャーの安藤氏はずっと共同生活をしてるんですよね。

千葉:そうですね。安藤がKroiと出会う前から僕は安藤とつながっていて。5、6年の付き合いになりますね。僕はもともと小さいころからピアノを習っていた流れで作曲をしていて、もっと言うと8年前くらい、高校生のときに地元の岩手の高校の友だちとYouTuberもやってたんですよ。安藤は僕のYouTubeを観ていたファンだったんです(笑)。

─それもすごい出会いだな(笑)。

千葉:僕、YouTuberとしては、はじめしゃちょーとかと同期なんですよね(笑)。安藤は地元が横浜なんですけど、僕のYou Tubeを観てくれたのをきっかけにお互いSNSでフォローし合っていて。大学入学を機に僕は上京して、室井雅也というシンガソングライターのアレンジをずっとやっていたんです。そこに安藤が後乗りで室井のマネージメントをやるようになって。

─そこで縁がつながっていって、2019年8月リリースの1st EP「Polyester」の制作時にバンドと千葉くんは出会った。

関:そうですね。サンプラーだったメンバーが抜けたときにシーケンスを入れた音楽性をやる必要はないと思ったということと、ライブをするからにはメンバー全員の演奏をちゃんと生音で聴かせたいという思いがあったんです。そんなときに「Polyester」のレコーディングのタイミングで(千葉と)知り合って。マネジャーのアンディ(安藤)の同居人である彼が鍵盤を弾けるだけではなくアレンジやミックス、グラフィックデザインもできるという話は聞いていたので。それで、同作のミックスを手がけてもらうと同時に鍵盤も入れてもらったんです。そこからライブにも出てもらうようになって。それが去年の9月ごろですね。



千葉:Kroiの過去の音源を聴いたときに音作りやレコーディングに関してもう少しこうしたほうがいいなと思うところがあって。そのときすでに「Fire Brain」(2019年12月リリースの2ndシングル)のデモを聴かせてもらっていてすごくカッコいいなと思っていたし、最初は裏方目線的な方向の意欲が湧いたんですよね。



内田:最初は(千葉が)ポップスが好きな人だと思っていたんですけど、じつはフュージョンとかも聴くし、マイケル・ジャクソンとかも大好きで。それもあって一緒にやりたいと思うようになったんです。

千葉:小さいころ親のカーステで聴くのはマイケルだったけど、ポップスも聴くし、日本のアイドルの曲も好きだったりして。でも、自分ではEDMのトラックを作ってたり、昔からKroiっぽいジャンルの曲もすごく聴いていたので、もし自分がメンバーとして加入するならフリーキーなアドリブが乗るようなサウンドをやりたかったというのはあります。正直、王道のポップスをやるバンドだったらメンバーになってなかったと思います。ミックスも僕は技術的にすごく上手いわけではないけど、バンドの色はしっかり出せるので。

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