矢沢永吉、2000年代以降の作品を辿る

矢沢永吉


2000年代のことで触れておかなければならないのは、ライブですね。2002年、YAZAWA CLASSIC 〜VOICE〜というアコースティックライブがありました。2003年はRock Opera、2006年にはRock Opera2 New Standardとしてオーケストラコンサートで全国をまわったんですね。改めて思ったのが、今回のベストアルバムのタイトル『STANDARD~THE BALLAD BEST~』ですが、Rock Opera2 New StandardでもStandardという言葉が使われていたんですね。当時から、矢沢さんの中にはスタンダードという意識があったんでしょう。そして、今回のバラードベストの中にはRock Operaシリーズで演奏されたバージョンの曲が入ってます。1976年のシングル「ひき潮」。

ひき潮 / 矢沢永吉

この曲は、オリジナルアルバムには未収録だったんですね。その曲が、今回のベストアルバムでは2007年に発売されたライブDVDの音で収録しております。さっきお話したRock Opera2、チェコの国立交響楽団と行ったツアーの音源ですね。ツアー当時は57歳です。ずっと矢沢さんのロックへのこだわり方のお話もしてきましたが、こういう面も当時からあったということですね。先週はアメリカやイギリスに行って、色々な新しい出会いや冒険、好奇心や野心を音楽の中にぶつけて自分を高めてきたという話をしました。音楽的な貪欲さで言うと、2000年代には違う方向に向いていたんだということを、この曲を聴いて感じていただけるのではないでしょうか。音楽についての偏見がないというか、クラシックは自分の音楽じゃないと思ったりしないのが矢沢さんなんだと、改めて思っております。自分が経験しなかったことや、魅力的に思ったものには貪欲に取り組んでいく、そうやって50代を過ごして還暦を迎えた。60歳のアルバムの中の曲をお聴きください。2010年6月発売のアルバム『TWIST』、こちらも『STANDARD~THE BALLAD BEST~』からお聴きください。

HEY YOU… / 矢沢永吉

還暦の時のアルバムですね、2009年に還暦を迎えた前後の矢沢さんの活動もドラマチックでした。9月の誕生日の前には、ap bankフェスやROCK IN JAPANにも出て、還暦の東京ドーム公演があったんですね。その公演には氷室京介さんと甲本ヒロトさん、マーシーさんがシークレットゲストでやはり登場して「黒く塗りつぶせ」を歌っておりました。

Rolling Stone Japan 編集部

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