AC/DC独占インタビュー 復活までの道のり、マルコム・ヤングとの絆、永遠のロック魂

AC/DC(Photo by Josh Cheuse)


ジョージとマルコムの死がもたらした再会

アクセル・ローズのサポートにより2016年の『ロック・オア・バスト』ツアーを終えたAC/DCだが、ウィリアムズはこれで最後だと宣言した。「はっきり言って、最後まで大変なツアーだった」とベーシストは言う。「話しても仕方がないので詳しくは言わないが、健康状態に問題を抱えていたんだ。ツアー中も酷いめまいがしていた。もう潮時かと感じた」

2016年9月20日、フィラデルフィアのウェルズ・ファーゴ・センターでプレイした曲「悪魔の招待状」を最後に、バンドはツアーを締めくくった。最後の一発を撃ち終えたバンドは、そこから先の見えない未来へ向かって歩み始めた。スティーヴィー・ヤングは、ツアーで素晴らしい仕事をした。そしてアルバム『レイザーズ・エッジ』時代にバンドのドラマーだったクリス・スレイドは、降板したラッドに代わり、以前の場所にすんなり収まることができた。しかしアクセル・ローズは、バンドのリードシンガーの穴を埋めるための長期的な解決策とはなり得ない。さらに悪いことに、バンドのベーシストが不在になってしまった。

オーストラリアへ帰国したアンガスは、長い休暇の間に、それまで何年もかけて兄マルコムと一緒に書いた膨大な数の未発表曲を見返し始めた。中でも2008年のアルバム『悪魔の氷』の前後に作られたものが多かった。「当時の未完成の作品には、素晴らしい楽曲のアイディアが詰まっていた」とアンガスは言う。「当時マルコムは、“これらの曲はとりあえずキープしておこう。今は完成させてもボツになるだけだ。次の機会のために取っておこう”と言ったんだ。その言葉がずっと俺の中に残っていた。これら未発表曲を聴き返してみて、“こいつらを完成させて世に出すなら今しかない”と思ったのさ」

ところが2017年10月、アンガスとマルコムの兄であるジョージが亡くなったため、作業は一時中断した。ジョージ・ヤングはオーストラリアの伝説のロックバンド、ザ・イージービーツのギタリストで、AC/DCの7枚のアルバムをプロデュースした。それからわずか3週間後、マルコムもこの世を去った。「ジョージは、特に初期のAC/DCにとって欠かせない人だった」とアンガスは振り返る。「ジョージとマルコムは、いつでも頼れる人たちだった。レコーディングだけでなく何に関しても、いつも2人に相談していた」

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2人の兄の相次ぐ死は、アンガスにとって大きな衝撃だった。同時に、ブライアン・ジョンソン、クリフ・ウィリアムズ、フィル・ラッドがマルコムの葬儀に参列するためオーストラリアを訪れ、バラバラになったバンドを再びつなぎ合わせるきっかけにもなった。特にアンガスとラッドは、『ロック・オア・バスト』のセッション以来3年ぶりに顔を合わせた。

「ラッドは元気そうだった」とアンガスは言う。「健康状態も良さそうに見えたし、精神的にも安定していた。セラピーに通って、上手く行っているようだった。とてもよかった」

Translated by Smokva Tokyo

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