ROTH BART BARONに学ぶ、コロナ時代の新たなバンドカルチャー

ROTH BART BARONの三船雅也、黒鳥社の地下スペース「黒鳥福祉センター」で撮影(Photo by Yuri Manabe)


「循環」を取り戻すためのツアー

若林:そのツアーはいつから始まるんですか?

三船:11月7日からで全14公演です。厳密に言うと設備の関係で配信ができない会場もありますが、お客さんも会場キャパの半分くらい入れつつ、できるだけ全部を配信するという形で行います。

小熊:僕もコロナ以降、いろんなミュージシャンや業界関係者の取材に携わってきましたけど、「地方公演をどうするべきか?」というのはみんな頭を悩ませているみたいで。集客の制限がある以上、よっぽどチケット代を高くして売り切ったりでもしない限り、やればやるほど赤字になってしまう。だから今回、ロットがそれでも地方を回る、しかもほぼ全公演で配信も行うというのは大きなチャレンジだと思いますが、ただ配信に重きを置くのであれば極端な話、どこでも収録できるわけですよね。「配信ライブは東京公演のみ」みたいなやり方だって当然ある。それでもほぼ全公演で配信すると決めたのはなぜでしょうか?

三船:こんな時だからこそ、あえて通常通りのツアーをやりたいというのが一つと、「循環」を取り戻したかったんですよね。僕らくらいの活動規模だとしても、場所を借りてお金と人の流れを作っていかないと、いろんなところが壊死してしまうと思ったんです。当然、それは安全面との戦いにもなってきますが。

若林:今回のツアーで、スタッフは何人で動くことになるんですか?

三船:バンドが7人。あとメンバー以外のスタッフに加えて、ABANKという映像チームが8人くらいで、全部で20人弱くらいですね。


ABANKチームによるロットの配信ライブ映像。2020年7月11日に新代田 FEVERで開催。

若林:結構な大所帯ですけど、コストもバカにならないですよね。

三船:そこはクラファンですでに達成しました。300名以上が参加してくださって、450万円以上のお金が集まりました。

若林:すごいな。参加者への返礼としては何を?

三船:今回は好きなボディとプリントのカラーをチョイスして、自分好みのバンドTシャツを作ってもらえるようにしました。例えば、若林さんがいま着ているフィービー・ブリジャーズのTシャツはボディが黒でプリントが白ですよね。そのキャラクターを何十種類ものパターンからカスタムオーダーできるという。それを僕らが自分たちで刷って、みなさんに届けるんです。

若林:えー。300名分のシャツを自分たちで?

三船:はい。あとはツアー中の全配信ライブのチケットもリターンに入っていますね。

実際にプリントされたカスタムオーダーTシャツの写真



クラファンの「フルパッケージ」特典では、全公演のライブストリーミング映像が1年間いつでも楽しめるほか、ツアー全14公演のライブ音源/映像がダウンロード可能。ほかにも「ツアー各会場で会場でカメラクルーとして参加できる権利」「ツアー各会場のステージでセッション+映像収録してプレゼント」などユニークな特典が販売された。

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