初代ダース・ベイダー役デヴィッド・プラウズが逝去 

約198センチの長身を生かし、ダース・ベイダー卿を演じたデヴィッド・プラウズ(Thierry Zoccolan/AFP)

『スター・ウォーズ』旧3部作で悪役ダース・ベイダーを演じた英国の俳優、デヴィッド・プラウズが85歳でこの世を去った。ルーカス監督が「チューバッカかダース・ベイダー、どちらか好きな役を選んでいい」と聞かれた日から、監督と不仲になるまでーー。プラウズがベイダーとして生きた人生を振り返る。

英現地時間11月28日、プラウズのエージェントは、短い闘病の末にプラウズが亡くなったことを英BBCに明かした。「私たちのクライアントであり、大英帝国勲章(MBE)受章者であるデイヴ(デヴィッド)・プラウズが85歳でこの世を去ったことは、私たちと世界中の何百万人ものファンにとって痛恨の極みであり、その悲しみは計り知れません」とプラウズのマネジメント会社・Bowington ManagementがTwitterに投稿した。さらにプラウズの公式サイトは、「この素晴らしい人物と共に長年仕事ができたことは、喜び以外の何物でもありません。プラウズさんは、本当に心優しい巨人で、人生で出会うセレブリティのなかでももっとも親切な人のひとりでした」とツイートした。

「デヴィッド・プラウズが亡くなったと聞き、とても悲しい」と『スター・ウォーズ』旧3部作で主人公ルーク・スカイウォーカーを演じたマーク・ハミルはツイートした。「優しい人で、ダース・ベーダーよりずっと大きな存在だった。彼は、俳優、夫、父親、大英帝国勲章の受章者、英ウェイトリフティング選手権を3回制覇したチャピオン、Green Cross Code Man(訳註:交通安全の啓発運動のために作られたキャラクターで、緑色のクロスがトレードマーク)の交通安全アイコンだった。彼は、ファンに深く愛され、同じくらいファンを深く愛した」。

C-3PO役のアンソニー・ダニエルズは、次のようにコメントした。「デイヴが死んでしまった。カーボンフリーザーの中で(チューバッカの)の肩に乗せられていた、残骸が入った袋を除いて、C-3POは、撮影現場でダース・ベイダーの圧倒的な存在感を直に感じることはなかったかもしれない。でも、デイヴのアイコニックなキャラクターは完成した77年の映画において卓越した存在感を放ち、それ以来、ずっと映画を支配し続けている。その存在感は、今後も失われないだろう」。

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身長6フィート6インチ(約198センチ)のプラウズは、もともとはボディービルダーおよびウェイトリフティングのチャンピオンだったが、その堂々とした体格がキャスティングエージェントの目に留まり、『フランケンシュタインと地獄の怪物』(1974)の怪物役や悪役などに度々抜擢された。1971年にプラウズは、スタンリー・キューブリック監督の『時計じかけのオレンジ』でボディーガードのジュリアンという端役を演じた。

Translated by Shoko Natori

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