fox capture planが語る、コロナ禍でもライブで魅せるための試行錯誤

fox capture plan

11月19日、fox capture planがひさびさのワンマンライブ「DISCOVERY LIVE」を東京国際フォーラムホールCで開催した。本公演の模様は12月18日よりライブ配信される。

11月4日にリリースされた通算8枚目のフルアルバム『DISCOVERY』は、前作『Capturism』でそれまでの流れに区切りをつけ、新たな「発見」が詰め込まれた作品だっただけに、今回バンドはライブ自体もリニューアル。同期を使い、3人の鳴らす音以外もふんだんに用いつつ、照明の演出とともに「魅せる」ショーとしての要素が強いステージで、新たな始まりを印象付けた。そんなライブから数日後、メンバー3人にその手応えと、結成10周年を迎える来年への展望を聞いた。

コロナ禍の不自由さを打ち破れたライブ演出

―fox capture planとしては7月に無観客ライブ配信を実施しましたが、お客さんを入れてのワンマンライブは久しぶりでしたよね。

岸本:アルバムをリリースして、ツアーを回って、ライブの感覚を掴んで、東京でファイナル、みたいな流れが通年の感じだったのに対して、今年はそれができなかったので……ワンマンが無事に成功したのはよかったと思うけど、何とも不思議な感覚ではありますね。


井上司(Dr)、カワイヒデヒロ(Ba)、岸本亮(Key)

―手応えはいかがでしたか?

岸本:今回は自分たちが新しいフェーズに突入した感じがしました。同期を使ったり、ビジュアル面を重視したのは、新しい自分たちの見せ方を開拓していかないといけないと思ったからで。そのあたりはスタッフ陣とミーティングを重ねましたね。

カワイ:同期と一緒にやるのは初めての試みだったので、新しい切り口を見せられたかなと思います。僕らは今までずっと生でやってたんですけど、同期と合わせることによって演奏がより丁寧になったというか。もしかしたら支配されてるようにも聴こえるかもしれないけど、トータル的なクオリティを重視して、ショーとして見せるということをやりたかったんですよね。お客さんからは「生の演奏だけで聴きたい」という意見があるかもしれないけど、それはこれまで散々やってきたし、今回はショーとして完成度の高いものを作りたくて。

井上:今回は会場が国際フォーラムだったので、僕らが今までライブハウスでやってきた勢い重視のものとは違うものをやりたいという気持ちがありました。なので、曲間や流れ、照明とかを大事にして、ひとつのショーみたいなものをこのバンドでやってみようと。それが上手くいったのでよかったです。

岸本:ホールならではの音の響きもあるから、勢いよくやるよさが伝わりづらかったりもするんですよね。同期に関しては、結成当初は「絶対にやらない」って言ってたんですけど、今回はホール公演だったからこそ抵抗なく踏み切ることができましたね。


Photo by Kayo Sekiguchi

―現状、ライブで大声を出したり騒いだりができない中で、演出込みで「魅せる」ライブになったのは、タイミング的にもよかったというか。

井上:そこはホント「結果的に」なんですけど、でもよかったですね。

カワイ:現状のライブって、やってる側もテンションを上げきれないと思うんですよ。そういう意味では、今回ショーとして作り上げた構成でやって、「こういうリアクションが返ってくるんだ」っていうのを知れたのも収穫かなって思います。



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