DAWと人による奇跡的なアンサンブル 鳥居真道が徹底考察

冒頭のタイミング補正の話に戻ります。今回取り組んだのは、あらかじめ決めておいたビートのパターンを分解して、3点をそれぞれ1点ずつバラバラに演奏したものを、タイミングを修正しつつ、ひとつにまとめるという作業でした。厳密にはここにタムも含まれていました。

これらのオーディオデータをDAWと呼ばれるソフトの上で編集していきます。3点のデータを並べて終わりなら話が早いのですが、どうしても辻褄が合わない箇所があるので、これらのタイミングを調整する必要がありました。

タイミング補正に関してざっくり説明すれば、「こーんにちはッ!わたーしのッなーまえはーとーりいまさっみっちーでぇすう」という音声データにハサミを入れて一度バラバラにし、それらを調整して「こんにちは!私の名前は鳥居真道です」といった具合に変換するといったものです。あまりにも極端に調整をすると「コンニチハワタシノナマエハトリイマサミチデス」という不自然なものになってしまうので気をつけなければなりません。

DAWではオーディオのデータを波形として目視することができます。編集画面の背景にはグリッドと呼ばれる罫線が表示されています。これは漢字練習帳の補助線のようなものです。設定次第で変更できるものですが、このときは、4拍子でハネない曲だったので、1小節を16等分する線を表示させて調整していきました。

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