世界最大の音楽レーベルがゲーム、スポーツ、フィットネスに投資する理由

『ポケットモンスター 赤・緑』のリリース25周年を記念して、ケイティ・ペリーが「P25 Music」と命名された新プロジェクトのキャンペーンキャラクターに起用された(Christine Hahn*)

世界最大手のユニバーサルミュージック・グループは、ケイティ・ペリーやリアム・ペインを起用したポケモン、FIFAやEQUINOXとの一連のコラボレーションとともに2021年の幕を開ける。

ケイティ・ペリーがピカチュウのファンだということはあまり知られていないかもしれない。それにリアム・ペインも大のスポーツ好きだからといって商業的に大成功したわけではない。それでもユニバーサルミュージック・グループ(以下、UMG)は、アーティストとこうしたテーマのつながりに価値を見出している。

米現地時間1月13日、UMGはゲーム、スポーツ、フィットネス業界屈指のビッグネームとの3つのパートナーシップを発表した。その大半を指揮するのは、Universal Music Group for Brands(以下、UMGB)と呼ばれる事業部だ。

1996年に発売されたゲームソフト『ポケットモンスター 赤・緑』のリリース25周年を記念して、ケイティ・ペリーが「P25 Music」と命名された新プロジェクトの顔に起用された。同社のプレスリリースによれば、P25 Musicは2021年を通して行われる年間プロジェクトで、一連のグローバルアクティベーションとともに「新興アーティストから受賞歴を誇る世界的なスーパースターにいたるまで、音楽業界でもっとも有名なアーティストたち」が参加する。UMGBは今後、ペリーとのコラボレーションと「参加アーティストに関するさらなるサプライズ」の詳細を公表するもようだ。

>>関連記事:2020年に激変した音楽ビジネス、絶対知っておくべき12の事柄

その一方、国際サッカー連盟(以下、FIFA)はサッカーの競技団体を国際的に統括する組織や大人気ビデオゲームシリーズの生みの親といった肩書きに「音楽インフルエンサー」を新たに加えることを発表した。FIFAが公表した「FIFA Sound」という新たな戦略は「サッカーファン、音楽好き、プレーヤー、アーティストと、こうした人たちが愛してやまないゲームと楽曲との間に革新的かつ意義のあるつながりを作るためにデザインされた」ものである。FIFA Soundにはさまざまなイニシアチブが含まれるが、その第1弾となるのがUMGB肝いりの「PlayOn」という8話からなるポッドキャストシリーズだ。現在はソロアーティストとして活動しているワン・ダイレクションの元メンバーのリアム・ペインとスポーツキャスターのジェイディー・ダイヤーが同シリーズの司会を務める。

Translated by Shoko Natori

RECOMMENDEDおすすめの記事


RELATED関連する記事

MOST VIEWED人気の記事

Current ISSUE