河村隆一がソロ作を通して語る、故YOUやGEORGEらとの交流

河村隆一

1月27日にアルバム『BEAUTIFUL LIE』をリリースする河村隆一。外部からの提供曲のみで構成されている今作はコンセプトアルバムであり、「BEAUTIFUL LIE」という言葉には今の時代に伝えたいメッセージが込められているという。今回のインタビューでは、楽曲を提供してくれたミュージシャンとの関わりや、そこに込められた想いについて話を聞いた。

-2020年は新型コロナの影響で予想外な1年になってしまいましたが、隆一さんがコロナ禍とどう向き合ってきたのか振り返るところから始めさせてください。まず、昨年2月から始まったLUNA SEAのツアーが中断、延期になってしまった。

延期せざるを得ない状態でしたよね。これには僕もショックでしたけど、チケットを取っていたファンの方々が一番ショックだったんじゃないでしょうか。それと同時に、ライブを決行したとして大勢の人で盛り上がったらどうなっちゃうんだろう?という不安もあって。残念な気持ちと不安な気持ち、その両方がありましたね」

-4月に緊急事態宣言が発令されてからは、5月にLUNA SEAとしてオンラインフェス(MUSIC AID FEST. ~FOR POST PANDEMIC~)があったりしましたが、その間のソロの活動というのは?

もともと2020年に3枚のアルバムを出すって言っていたんですよ。僕が出演してきた舞台の曲をピックアップしたアルバムと、教会でのライブ(「Ryuichi Kawamura Presents No Mic, One Speaker Concert at Church Tour」)でお配りしていた曲をリアレンジしたもの、オリジナル曲で構成したものの3枚を予定していたんですけど、ちょうどコロナ禍になる前に僕の主催したチャリティイベント(「hildren of the New Age 〜新時代の子供達へ〜」)で共演した後輩友人から曲が集まってきていて、提供曲のアルバムも作ることになったんです。結局4枚になっちゃった(笑)。そういった意味では、充実した音楽ライフは送っているんですよね。ただ、ライブは出来ないのは寂しいです。僕の誕生日に開設したニコニコ動画のRyuichi Kawamura Channelで月に2回くらいカメラの前で歌える機会があるくらいでした。

-11月になって、11月14日の中野サンプラザでかなり久しぶりにお客さんの前で歌われたと思うのですが、いかがでしたか?

やっぱり感動しましたね。リハーサルをやっていて思ったんですけど、いつもはお客さんと一緒に歌う場面でも、それができないんだなって。だからと言ってCDみたいにずっと歌っているのが良いのかどうかも分からず。最終的には、みなさんが心の声で一緒に歌ってくださると思いながら、今は声を出せないけど、みんなの声や手拍子、いろんなものが僕を支えてくれていると信じてステージに立ちました。

-本当にいいライブでした。ステージそのものも素晴らしかったけど、観に来ているお客さんの姿を見て、やっぱり音楽って大切だなって、ライブで生かされている人たちが実際にいるんだよなってあらためて実感しました。

僕こそ、音楽にそしてファンのみなさんに生かされていますよ。人と会えることがこんなに嬉しいことなのかって実感しました。娯楽というのは衣食住の外にあるものだけど、例えば美術館で絵を見ることや、コンサートを観る、スポーツ観戦をすることなどが、いかに精神的に支えてくれていたか分かりました。このコロナ禍で、そういうすべてのことが生きていく上で本当に必要なんですか?というのを問われた気がするんです。接触を控えながらなんとか開催したライブもそうだし、サッカーも野球もゴルフも、そういうものを見て勇気づけられて、自分も頑張ろうって思える。心の薬がゼロになると人間はおかしくなっちゃうんじゃないかな?と思いますね。

-そうですね。

だからこそ、やっぱり交流が必要だし、誰かの人生を覗き見ること、例えばこのインタビューを読んでくださった方が僕の人生をちょっと感じてくれて、私も頑張ろうとか、隆一でもこんなことあるんだとか思ってくれることが大事なんだなと、すごく感じました。

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