ブリング・ミー・ザ・ホライズンが語る、ヘヴィメタルを「超越」した音楽性

BABYMETALとの共通点

ーBABYMETALと共演できるようなバンドもいませんよね。BABYMETALとの出会いについても聞きたいのですが。

マット 何かの式典かフェスだったんじゃないのかな。いろんなところで会うことはあったんだけど、仲良くなったのは、お互いに相手の音楽を好きだからっていうのが大きいと思うんだ。BABYMETALとは、以前から一緒にツアーをやりたいって思ってたんだけど、最初の機会は、彼女たちのジャパン・ツアー(2019年11月のMETAL GALAXY WORLD TOUR IN JAPAN)にスペシャル・ゲストで呼んでもらった時に訪れたね。日本は大好きだし、大きなショーになるってわかってたから、僕たちは当然出演することに決めたよ。素晴らしいツアーだったし、スタッフも最高だった。曲の方でも共演したかったんだけど、それが今回のEPで実現したのもうれしいね。この曲を気に入ってくれてる人がスゴく多いのもうれしいよ。EPの中でもハイライトとなってる曲だからね。僕たちが次に日本に行った時には、このコラボ曲を通して僕たちのことを知った人も増えてるだろうから、それも楽しみだね。僕たちにとっては光栄なことだよ。

ーこの曲は実際にBABYMETALファンにもめちゃくちゃ評判がいいみたいですよ。

マット それは良かった! BABYMETALとのコラボでフルアルバムを作りたいぐらいだね。

ーBABYMETALのジャパン・ツアーに出演した時はどんな感じでしたか?

リー 最高だったよ。この何年間でベストのライブの一つになった。たくさんの人が来てくれたし、みんなが楽しんでくれてた。

マット あれだけデカい会場なのに、空席が全くなかったんだよ。あんなにたくさんの人でいっぱいになってるのは見たことがないし、あれほど観客全員がライブに集中してるのも見たことがないよ。観客全員が本当にBABYMETALを大好きなんだなっていうのが伝わったライブだった。観客を見てるだけでも最高だなって思えたよ。

ー前作のアルバム『アモ』は非常にエクスペリメンタルなアプローチの作品でしたが、今回の『ポスト・ヒューマン:サバイバル・ホラー』は、怒りもあるし、アグレッシヴなサウンドで、かなりロックしている作品になりました。今回はどのような音楽的なアプローチで制作に臨んだんですか?

マット 僕自身はソングライターではないから答えにくいんだけど、アグレッシヴなサウンドになったのは、今の時代というものを映し出したからじゃないかな。新型コロナウイルスの影響で、大変な状況になってしまい、人間が虫けらのように次々と死んでいく、そういう状況で音楽を形にするのは大変なことだよね。そこで生まれた怒りやフラストレーションが今回の曲には反映されてると思う。

リー EPとしてまとめる前は、ヘヴィな曲だけではなく、いろんなサウンドの曲をバラバラに作ってたんだよ。だけど、「パラサイト・イヴ」を作った時に、全体のトーンが決まったんだ。そこで、怒りや苦悩をサウンドでも表現することになったんだと思う。その時にみんなが感じてたこと、これからどうしていけばいいのかわからないということ、そういうものが表現されるようになったんだ。



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