ファーストサマーウイカが語る、「何も極めていない」からこその強さと変わらぬ音楽愛

ファーストサマーウイカ(Courtesy of Virgin Music)


ータイトルの「カメレオン」というのは、ウイカさんの色々な活動の側面を表しているのかなと思いました。

色々な状況に合わせて、その身を隠すこともあれば、状況を把握して誰よりも目立つ方向を考えたり、意図的に自分を変化させてきた私の性質を、一言で表すような言葉だと思いました。100%の自分を出しても世間やあなたは受け入れてくれるんですか? とか、自分が見たいところだけを切り取った編集点で判断されるでしょう、と、世間に対して突き付ける部分もあるけど、自分自身そうやって生きてる部分もあります。私は天才じゃないし何も才能がなかったけど、状況に合わせて、変幻自在にやり方を変えながら個性を出すことができるのも一つの特技だと、認めてくれるようなタイトルだと思います。かといって、私にしか当てはまらないような内容ではないんです。誰しもが持っている家族の中での自分、友人の中での自分、1人のときの自分、それぞれちょっとずつ違う。どれが本当でどれが嘘じゃない、というところにも当てはまるんじゃないでしょうか。

ー曲の雰囲気はJ-POPかもしれないけど、奥底にあるメッセージ性や最初の不協和音で始まる感じ、アートワークまで随所にエッジのある主張を忍ばせていると思いました。

編曲の時点で私からもかなり積極的に意見を言わせていただいたり、レコーディングでも編曲のakkinさんからたくさんアドバイスをいただいて。だんだん曲が形になる中で、闘うというテーマが明確になっていったんです。真央さんも、ママになられても音楽で闘い続けているように私は感じていて、私もさらに30歳でソロで音楽をやり始める。新しいことに手を伸ばす時は闘いが生まれていくから。その中で、闘う強い女性を表現することを軸に、アートワークの発想も広げていったんです。MVも闘う女性のイメージから監督とディスカッションして、カメレオンに合わせて一人二役の自分を戦わせて、さらにそれを俯瞰して冷静に見ている自分がいることで、多面性も表現しました。でもかっこつけすぎたくないから、おもしろ要素や私がやる意味もどんどんつけたくて、それらが予想以上に形になったMVになりました。



ー世の中では、どんどん女性の人が声を上げてアクティブに活動しています。そうした必然的な流れの中、ウイカさんのようにキャリアを築いてきて、新たにソロで音楽活動ができることを示す。なかなか同じような道を辿っている人はいないと思うんです。

確かにSDGsの中にも女性の社会進出っていうのがテーマの一つとしてありますよね。今回フジ、BSフジ、ニッポン放送のSDGs3波連合プロジェクトのアンバサダーに就任させていただいたんですが、今は取り立てて女性○○って言う必要のないぐらい、当たり前に一線で働き続けている女性がいっぱいいると思うんです。特にバラエティ番組の現場は男社会のイメージが勝手にあったけど、現場に行ってみたら女性プロデューサーとかスタッフもとても多いんです。私も30歳になって今更何かできないとか、ちょっとイタイかな? とか考えてしまう瞬間はあるけど、頑張って第一線を走っている人を見ると元気や自信をもらえる。アーティスト活動は強さも脆さも表現できる。色々な面を見せられる、正にカメレオンみたいな職業だから、あまり気負わないでやれたらいいなと思っています。30歳からメジャーデビューしても全然遅くないよとか、挑戦することに対しての恐怖心、女性であることが足かせになることはないということも体現したいです。それを前面に出したいわけじゃないけど、付加価値として、そういう側面も感じてもらえたら嬉しいですね。

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