河村隆一が語る、ソロ曲で挑む新たなチャレンジ

新しい技術とともに進化していく

―去年の秋からの配信ライブを続けていますが、配信ライブにはどんな可能性を感じていますか?

僕が配信している、自分のスタジオが小さな箱っていうこともあるんですけど、アップが武器なんですよ。配信の魅力はそこなんじゃないかなと思ったんですよね。ずっと俯瞰から見ているだけなら、生のライブのほうがいいじゃないですか。でも配信だと、ステージにカメラを置いておいてもいいわけだし、演者の横にカメラマンがいてもいいので、本当に喉の動きまで、今息吸ってるとか、細かなとこまでわかるアングルまで寄れますから。カメラ=観客の目と考えると、お客さの目はライブの最前列よりも近いわけです。配信ライブを始めた頃はカメラの向こうに人がいるのか、臨場感も伝わっているのかわからなかったんですが、観てくれてる人からいろんなメッセージをもらって「目線が本当に合うように見えたり、いろんな効果があるんだな」ということに気が付きましたね。

―距離感は確かに縮みましたよね。

はい。しかも、僕だけでもたくさんの発見があるので、何億人というアーティストが世界中にはいて、その人たちがいろいろな配信のしかたを考えているので、新しく面白い配信がどんどん生まれ行くでしょうね。最近はVRを駆使した配信とかっていうのも始まっていますけど、僕もまた新しい技術にも出会ったんです。

―というと?

先日、時計を見に時計店を回っていたら、時計を撮影する不思議なカメラがあったんです。それで撮影するとホログラムとして展示できるんです。それを応用して、今後スマホやPCの画面にホログラムを浮き出せるようになったら、LUNA SEAのライブをホログラムで出して、部屋の中に等身大の僕、J、INORAN、SUGIZO、真矢がいて、メンバーの間をヘッドホンで爆音で聴きながら歩き「隆一って歌ってるときの背中はこんな動きしてるんだ」とかを感じられる時代が来るんだろうと思うんです。

―確かに。

コロナ禍で精神的な打撃も大きいじゃないですか。僕だってふさぎ込みたくなるような想いはこのコロナ禍で何度も感じてるし。読者のみなさんも絶対に感じてるはずです。だけど、精神的にここで勝ち組に名乗りを上がれるのは。楽しんだやつなんじゃないかなと思っているんです。こんな状況でもいかに楽しむか、いかに進化するかが大事だと思っています。


Courtesy of Ryuichi Kawamura

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