いい距離感で人に寄り添い音楽を紡ぐ、TENDREという生き方

Rolling Stone Japan vol.25掲載/Coffee & Cigarettes | TENDRE(Photo by Mitsuru Nishimura)

音楽、文芸、映画。長年にわたって芸術の分野で表現し続ける者たち。本業も趣味も自分流のスタイルで楽しむ、そんな彼らの「大人のこだわり」にフォーカスしたRolling Stone Japanの連載。多彩な楽器を操り、等身大の歌を紡ぐTENDREこと河原太朗。人の心に寄り添いつつ、真っ白なキャンバスに筆で絵を描くように、温もりのある音楽を生み出していく。そんな彼のバランス感覚に迫った。

Coffee & Cigarettes vol.25 | TENDRE
※2020年12月25日発売 Rolling Stone Japan vol.13に掲載された記事です。

「今年に入ってから引っ越しをしたんですよ。それでしばらくは、家具を集めるのが楽しかったですね。目黒通りにはインテリアショップがたくさん集まっていて、眺めているだけでも楽しいので、時間ができたときにはフラッと遊びに行っていました」

ギターやベース、鍵盤、サックスなどを操るマルチ・プレイヤー、河原太朗。最近、夢中になっていることは何かと彼に尋ねたところ、このような答えが返ってきた。

「もともと好きなのは、80年代のアメリカの家具が持つ色や形。でも、例えばアジア圏で作られた家具なども、組み合わせによっては馴染みが良かったりするんですよ。この間、天板が銅で脚が木のチャイテーブルを買ったんですけど、色あいなど合わせてみたら結構しっくりきて。そうやって軸となる部分を大切にしつつ、様々な要素を組み合わせていくところは、自分にとっては家具選びも音楽制作も同じなのかもしれないですね」


Photo by Mitsuru Nishimura


河原が「TENDRE」名義でデビューを果たしたのは、今から2年前。6曲入りデビューEP『Red Focus』では、ジャズやソウルを立脚点に、ロックやヒップホップなど古今東西の様々な音楽的要素を取り入れたスタイリッシュなポップ・ミュージックを展開していた。そのクロスオーバーな姿勢は、服選びにも表れているようだ。

撮影協力:渋谷ガーデンホール

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