コロナ禍で世界進出した日本人アーティストから探る、アフターコロナの音楽シーン

ー音楽には、そのアーティストが聴いてきた曲や体験など、それぞれの人生が色濃く反映されるものかと思います。長年音楽シーンに携わられているおふたりですが、プライベートではどんな曲を聴いてきたのですか?

DANTZ:長年EDMやHOUSEシーンにいましたが、実はプライベートで聴くのはチルで落ち着いた曲が多いんです。10代は、Aphex Twinが好きでした。90年代は電気グルーヴの「虹」が好きでしたし、2000年代によく聴いていたのはChicaneというアーティストの「No Ordinary Morning」。2000年代半ばはSigur RósやKyte。アンビエントやエレクトロニカで、メロディアスな音楽が好きなんですよね。邦楽でも、Dragon Ashの「静かな日々の階段を」とかも大好きでしたね。

ーDANTZさんは“お客さんを踊らせまくるDJ”という印象が強いので、意外です。バックボーンは結構荘厳な音楽なんですね。KirkさんのルーツはHIP HOPにあるかと思いますが、HIPHOPとの出会いはどのようなものだったのですか?

Kirk:小学3年生の時に、2Pacのアルバム『All Eyez On Me』に出会って魅了されすぎてしまったんです。真似しながらラップをしてみたり、PHSの着メロを作る機能でトラックのようなものを作ったりもしてましたね(笑)。それで5年生の頃、Eminemが大好きな友達と一緒にユニットを組んだのが、アーティストとしてのスタート地点ですね。

ーすごい、スーパー小学生ですね!1番好きな2Pacの曲はなんですか?

Kirk:「Life Goes On」もやばいし、うーん選びきれないですね…(笑)。あと、Rakimの2ndアルバム『The Master』も大好きで。「When I B On Tha Mic」を聴いてフローを練習していました。

ー小学生の時に、すでにフローの勉強という感覚があったんですね。

Kirk:初めてのライブは14歳の時です。今だから言えるけど、大阪の「SAM&DAVE SATURDAY」というクラブで年をごまかして出演してたいんです(笑)。オーガナイザーの前で、友達がビートボックスをして僕がフリースタイルのラップをして見せて「頼むからライブを演らせてくれ」と言って、現場を獲得したんです。そこが原点ですね。

ー大阪のどストリートから、世界に羽ばたいたというKirkさんの生き様がHIP HOPですね。

Kirk:そうですね(笑)。路上でチケットを売りさばくところからすべてが始まってます。

ーDANTZさんはアフリカのモザンビークでもDJされていましたよね。アフリカでの体験のなかで、今の活動に生きていることはありますか?

Rolling Stone Japan 編集部

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