シンセポップのパイオニア、テレックスの再発シリーズ第1弾として、新ミックスとリマスターを施したベスト盤『this is telex』が4月30日にリリース。先行シングルとしてザ・ビートルズのカバー曲「ディア・プルーデンス」のMVが公開された。また、細野晴臣からのコメントも到着している。【動画を見る】テクノの隠れた財宝、テレックスの名曲を辿るクラフトワークやYMOと並んでテクノ・ムーブメントを牽引してきたテレックスは、1978年にベルギーで結成。翌年の1stアルバム『Looking for St. Tropez』(邦題:テクノ革命)を皮切りに、これまで6枚のアルバムを発表。中心人物のマルク・ムーランが2008年に亡くなったため、現在は活動を停止している。

『this is telex』には、「モスコウ・ディスコウ」や「ユーロヴィジョン」といった代表曲、スライ&ザ・ファミリー・ストーンやスパークスのカバー曲、未発表曲としてザ・ビートルズの「ディア・プルーデンス」とソニー&シェールの「ザ・ビート・ゴーズ・オン」の2曲、さらに日本盤ボーナストラックとして「モスコウ・ディスコ」と「ユーロヴィジョン」の英語バージョンが収録される。
1978年に発売されダンスフロア・クラシックとなった
「モスコウ・ディスコウ」は、ハウスやテクノといったまだ誰にも想像されていなかったエレクトロニック・ミュージックへの布石となった。時代の先を行っていたこのトラックの評価は、時が経つにつれて高まってきており、同時代の他のエレクトロ・ポップが廃れていく中で、その評価はさらに高まっている。
さらに、
『this is telex』ではオリジナル・テープを元に、メンバー自身によって新たにミックスとリマスターが施されている。「我々はシンプルにしているんだ。トラックを取り除き、より優れた、よりテレックスらしいものを作るのさ。新しく音楽を作り始めた感じだね、奇跡だよ」とダン・ラックスマンが述べている。