DEAN FUJIOKAが語る、ルールが変わった世界で表現する音楽と絵本

―なるほど。そうした要素を入れつつ、ベースミュージックで楽曲を表現していますが、DEANさんはベースミュージックのどんなところに音楽的な刺激を求めているのでしょう?

デカい音を聴いたときに、耳栓をしていても体と心が共鳴するみたいなものが、自分にとってのべースミュージックですね。

―まずは低音の響きを体で感じるところが大事?

もしくは、あえてそこが逆にないとか。コロナがあろうがなかろうが、唯一変わらないのは、作った音がどう聴かれるかというイメージで。最終的に、とてつもなくデカい空間で聴いたときに一番気持ち良いように作るということだけは変わらないです。

―今作に収録された3曲は、そうしたデカい空間で大勢の人を前にライブすることができない分、より1人1人の心に深く刺さる歌詞とそれを届けるための音作りを意識しているのかなと感じました。そのあたりはいかがですか。

サウンドアレンジのアプローチとしては、今お話ししたように体で感じられる音。それは別にベース音ぶりぶりなのが全部正解ではなくて、すごく抜け感があるようなアレンジでも、ギター1本、ピアノ1台、アカペラでも同じことで、体が動くかどうかが、音を追求していくところでは、まずあるんです。歌詞を書いたり、どういうコンセプトをコアに置くか、それをどういうフロウ、メロディに乗せるかは、やはり聴いてくださるリスナーの方に届くものでないといけないし、すごく大事なことなので。だからそこはまたちょっと区別の仕方が違ってきますね。

Rolling Stone Japan 編集部

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