[Alexandros]が語る、10年かけて築いたバンドの形と「サトヤス勇退」の意味

「サトヤスっていわゆる古き良きバンドマン」(洋平)

―(笑)。生活力がないってどういうことですか? 金がないということですか?

白井:いや。洗濯機ってどうやって使うの?って言われて。全自動なんだけどなみたいな(笑)。逆に何を教えたらいいんだっていう(笑)。

洋平:サトヤスっていわゆる古き良きバンドマンなんですよ。打ち上げではどんちゃん騒ぎしーの、服は絶対脱ぐし、グータラというかね、いわゆるクソ野郎だった(笑)。割と我々もバンドマンだったけどそこまでじゃなかったんですよ。俺ら一応社会人だったし。あっ、サトヤスも社会人だったか(笑)。

磯部:要するに経済力とかじゃなくて、生活の知恵がなかったんです(笑)。その代わり、生活するためのサバイバルノウハウ、大自然に放り投げられた時のサバイバル力はあると思うんですけど、文化的な生活を営むことがなかった(笑)。しかし言えば言うほど……。

白井:野生人みたい(笑)。

洋平:まぁいろいろなバイトもしてただろうし。そういう意味では泥水を今までで一番このメンバーの中で啜ってるからこそ出てくる妖艶な華やかさとか、もしくはそこで傷ついた繊細さだったりとかがあったんです。僕があんまり出会ったことがない人だったんで、すごく新鮮でしたね。ただまぁ矯正はしなきゃいけなかったですけど。だってラーメン屋のダスターで口拭いたんですからこいつ!(笑)。「それはお前、色々ダメだろ」って注意したけど。


川上洋平(Photo by OGATA)

磯部:だから本当にボーダーレスな人なんですよ。拭くものだったらなにで拭いてもサトヤスにとっては拭く物なんですよ。人種とか文化においてもですね、すごくボーダーレスな方なんですよね(笑)。

―これサトヤスさんの恥ずかしい話暴露大会になってますけど大丈夫ですか?

洋平:でも、これが今日のRolling Stoneのインタビューで言いたかったことです。これはどこのインタビューでも言ってないんで。最後にもう一度、そこだけは言っておきたいんです。「ダスターで口拭いちゃダメだよ」って。サトヤス、もう拭いてない?

磯部:いや、たまに口の周りがべとついてんなって言ってバッて台拭きで拭こうとして、「あ、洋平に怒られる。俺はあの日学んだんだ」って言って止めてるよね。

洋平:そういうヤツってやっぱ可愛いじゃないですか。やっぱいいなって思いましたよ。

Tag:

RECOMMENDEDおすすめの記事


RELATED関連する記事

MOST VIEWED人気の記事

Current ISSUE