[Alexandros]が語る、10年かけて築いたバンドの形と「サトヤス勇退」の意味

サトヤスは引き出しだらけの人(磯部)

―磯部さんもリズム隊としてサトヤスさんといろんなコンビネーションがあったと思いますが?

磯部:最高に刺激的でしたよ。すごく楽しかったし、さっきサトヤスが自分でも言ってましたけど、本当引き出しだらけなんですよ。音楽とかファッションの四次元ポケットがついてて、なんでもそこから引っ張り出してきてみたいな人なんです。俺は逆にそういう音楽のバックボーンとか、めちゃめちゃ聴き漁った経験がなくて。このバンドに入るまでCDも5枚ぐらいしか持ってなかったし。大して音楽を聴きもしないで、ただ洋平の曲を弾いたら俺が絶対一番だって根拠のない自信だけで生きてきた人なんで。今でもそういう部分ありますけど。だからサトヤスの引き出しは本当に新鮮な驚きばかりでした。しかも、サトヤスはちゃんと引き出しの中から引っ張り出したものを実現することができる人だったから。楽しかったし、光栄だったとすら思ってますね。同じメンバーに言うのも小っ恥ずかしいし、変な汗かいてますけど。


磯部寛之(Photo by OGATA)

―白井さん、サトヤスさん加入でのバンドへの貢献はどんな風に感じてましたか?

白井:元々は高校の部活の仲間で、年齢は一個違えど同じような空気感で育ってきたとこもあったんで、今貢献とか高尚な言葉で言われると恥ずかしくなっちゃうんですけど、貢献はたくさんありますよ。もちろん尊敬するところもいっぱいあるんですけど、根が部活の仲間なので、本人の前で言うのも恥ずかしいですけど、高校の時から圧倒的にドラムが上手かったんですよ。上手いっていう言い方も違うぐらい、ものすごかった。頭10個ぐらい抜けて校内では上手かったんです。部活は一緒だったけど一緒にバンド組もうぜとか、卒業したら一緒にやろうぜみたいな、そういう感じでもなかったんですよ。なので、本当に全然違う角度から急にメンバーが降ってきた感じがしたんです。こいつと俺やるんだ!?みたいな。こいつとやるんだったらこいつと一緒に暮らすんだって。高校生の時から考えたらまったく想像してなかったんで。人生面白いなみたいなことを思いましたよね、サトヤスが加入した時は。


白井眞輝(Photo by OGATA)

―キャラクターとしてはサトヤスさんの真逆にいるのが白井さんですか?

洋平:ヒロじゃない?

磯部:そうかも。

洋平:ヒロが一番文明的というか。サトヤスってハードディスクタイプなんですよね。ヒロはフラッシュメモリータイプかもしれない。

磯部:その喩えがすーんごく分かんないから説明してもらってもいいかな?

白井:俺はその喩えすっごい分かる。

洋平:サトヤスは知識でドーンっていう人なんですけど、ヒロはその場でバーっていう。

白井:そうそう瞬発力!

磯部:なるほど。

洋平:中身というよりもその場でバッて感じ。そういう意味でも僕は違う扱い方をしてます。

磯部:うん、そうかもしれないですね。俺ってどちらかというと、何か突出してっていうよりは、割と文明的というかバランスよく全部のことをするタイプなんだと思います。サトヤスはいろんな秀でたとこあるんだけど、全部とんがってる、レーダーチャートで言ったらバンバーンっていろんな方向に飛び出ているかんじです。サトヤスってそのチャートの形がマジで違う人だなって思いますね。

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