未成年への性的暴行、児童ポルノ所持、買春で起訴されたEDM界のスター

2018年3月2日にフロリダ州オキーチョビーのサンシャイン・グローブで行われた2018オキーチョビー・ミュージック・フェスティバルに出演するベースネクター(Photo by Tim Mosenfelder/Getty Images)

EDM界のスター、ベースネクターから性的暴行を受けたと2人の女性が告訴した。

4月5日に訴訟を起こしたのはレイチェル・ラムズボトムさんとアレクシス・ボウリングさん。プロデューサー兼DJのベースネクターことロリン・アシュトンは性的暴行の他、買春と児童ポルノの所持及び製造でも訴えられており、彼が加盟する団体(Amorphous Music、Bassnectar Touring、Redlight Management、C3 Presents、Interactive Giving Fund)も共同被告人として買春で告訴されている。

ローリングストーン誌が入手した告訴状によると、アシュトンはTwitterやファンクラブ、BeInteractive amBASSadorsでのチャリティ活動など「あらゆるルートで未成年の少女に近づいた」という。昨年6月にInstagramで立ち上げられたアカウント@EvidenceAgainstBassnectarで複数名の女性たちがアシュトンから受けた性的暴行を告発したのが今回の訴訟に繋がった。

プレスリリースで、原告人たちの弁護人の一人ブライアン・ケント氏は「影響力の大きい個人や団体による成年及び未成年への性的暴行が近年ようやく裁かれるようになりました。しかし、彼らがこのような暴行を何年も続けても責任を問われずにいた方法を暴くにはまだ道は長いです。今回の訴訟はベースネクターだけでなく、彼の行動に協力し、助長した企業なども相手です」と述べている。

アシュトンの弁護人ミッチェル・シュスターはローリングストーン誌への声明で「これらの信じられない告発は裁判ではなくマスコミに売るためのもので、証拠なんてありません。法廷で証明して見せます」と述べた。(他の被告人たちの弁護人は取材に応じなかった)

告訴状によると、アシュトンは未成年の少女を自分のライブに招待したり他のファンと繋げたりして「懐に入り込む」と同時に「集産主義的な思想」を押し付けたという。それに加え、避妊具を着けずに性行為をし、「引き換えに多額の現金やその他高級品などを与える」ことで被害者の生活を支配していた。さらに、周りの人間はアシュトンの行動を把握しており、「高校のダンスパーティに誘う人を探さなければならない」という内輪ネタがあったという。

原告人のラムズボトムさんとボウリングさんがアシュトンと会ったのは彼から届いたTwitterのダイレクトメッセージがきっかけだった。ラムズボトムさんが初めてアシュトンと連絡を取ったのは2012年、彼女がまだ18歳未満の高校生だった頃だ。告訴状によると最初は「友人であり相談相手」になりたいと近づき、ラムズボトムの学校の課題を見たりアドバイスをしたりしていたが、メッセージからは常に「下心が透けて」おり、会った時には何をするか訊き、当時の彼氏と別れさせ、名字について性的なことを言い、テレフォンセックスを強要した。

2013年5月、ラムズボトムさんはメンフィスにあるホテルでアシュトンに初めて会い、コンドームの着用を拒否された状態で性行為をし、その後合計1000ドルの現金を渡された。数週間後にはナッシュビルのホテルに呼び出され、4日間軟禁された。ルームサービスが来た時には隠れるよう命令され、かかって来た電話に彼女が出ると機嫌を悪くし、さらに「(ラムズボトムに)裸の写真を撮って送るよう強要し」、断れなかったと彼女は言う。

Translated by Mika Uchibori

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