「ゾンビランドサガ リベンジ」監督が語る、ガチンコ勝負の続篇とは?

Rolling Stone Japan vol.14に掲載された描き下ろしの源さくら/ゾンビィ1号(©ゾンビランドサガ リベンジ製作委員会)

TVアニメ「ゾンビランドサガ リベンジ」の放送が、2021年4月8日からTOKYO MX、AT-Xほかにてスタートした。前作を作り上げたキャスト、スタッフが再集結。現在発売中の『Rolling Stone Japan vol.14』に掲載された境宗久監督のインタビューをここでは特別にお届けする。

ゾンビのアイドルが佐賀を救うという、一見、荒唐無稽なストーリーでありながらも等身大のリアリティを感じられるのは、境監督の手によるところが大きい。「ゾンビランドサガ」の世界はどのようにして作られているのか? 創作の裏側からライブシーンに対するこだわり、また監督のルーツまで、たっぷりと語ってもらった。



ーいよいよ続篇がスタートします。昨年のCONTINUE誌で「少し前にプロデューサー陣と(佐賀に)ロケハンにも行きまして、あれも使えるんじゃないか、こういう話を聞いたからやってみようってどんどんアイデアが生まれてきたんです」と語っていましたが、自然とか食事とか人とか、佐賀のどんなところに毎回インスパイアされますか?

境:ロケハンの前にある程度調べて、おおまかなシナリオの素地は作ってから行くんですね。それをもとに行く場所を決めて、イメージと違わないか確認しながらロケーション写真を撮ったり取材したりしていくのですが、それでもやっぱり現地に行ってはじめて知ることの方が多くて。ネットの情報だけでお話を作るのとでは全然違うなと思いますし、リアリティとか世界観の説得力みたいなものは、そういうところから肉付けされていくのかなと思います。まずはネットで調べて、さらに詳しく調べるために現地に行くという感じですが、逆に、現地ではじめて知って、あわてて話に追加することもあります。

ーそれは第1期のエピソードだと何でしょう?

境:「君の心にナイスバード SAGA」(第5話)の鹿島ガタリンピック(干潟の上で様々な競技を行う催し)ですね。参加してみてわかった部分が大きかったです。「意外にじわじわ沈み込んでいく」とか、実際にやってみないと分からなかった感想が聞けて、物語にも深みが出せたと思います。

ー境監督は長崎県出身ですが、佐賀の風景とご自身が子どもの頃に見ていた原風景と重なるところってあったりしますか?

境:もともと親戚筋が佐賀の方にもいて、ちょいちょい行く機会はあったのですが、あまり詳しくは知りませんでした。長崎と佐賀だと地形的にもだいぶ違うので、共通点もあまりないと思っていたのですが、文化的なところは似ていて。風習や言葉も近いですし、食べ物も似たものがあるんですよね。いろいろ調べていく中で佐賀をより身近に感じて、意外に小さい頃から慣れ親しんできたものと近かったんだなという感覚はありました。

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