ユーミンら1970年代のアルファレコード作品を当時のディレクターと振り返る

蘇州夜曲 / 雪村いづみ

田家:1974年に発売の名盤『スーパー・ジェネレイション』の曲です。有賀さんがこれを選ばれたのは?

有賀:服部良一さんの曲は、コードの流れが実にジャズ的というか。すごく工夫に工夫を重ねて感情が出てくるようなコード進行なんです。それはとても尊敬しているところなので。

田家:J-POPの父と語られてきていますが、アルファミュージックの人たちにとっても服部良一さんは特別な方ですか?

有賀:特別です、本当に素晴らしい。

田家:そういう服部さんが日本の音楽でやろうとしたことを僕らも受け継いでいくという意識も当時ありました?

有賀:そこまで大きくは構えていませんが、他とは違うものをやろうとしていましたね。

田家:村井さんは慶應義塾大学の老舗ジャズクラブ「ライト・ミュージック・ソサエティ」のメンバーで、有賀さんもその後輩なんですよね。

有賀:そうです。でも、実は村井さんは僕の中学からの先輩でクラリネットなんかを習った記憶があります。

田家:その頃はまだ音楽出版社を作る方だと思っていなかった?

有賀:思ってなかったですね。大学を卒業して「今度アルファレコードっていうレコード会社始めるのでよかったら来たら?」って誘われたんです。

田家:その村井さんが見つけてきた高校生が荒井由実だった。この話はこの後お伺いしていこうと思います。有賀さんが選ばれた今日の3曲目「中央フリーウェイ」。

Rolling Stone Japan 編集部

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