マハラージャンが語る、脱サラして向き合った社会へ示すオリジナリティ

ー先ほど、他の人がやっていないことを音楽で作りたいとおっしゃっていましたが、ご自身のオリジナリティは明確になってきている実感はありますか?

誰かと似たことをなるべくしたくないと言ったんですけど、どこかで必ず似ちゃうところはあるんです。それは踏まえた上で、グッとくるもの、おもしろいものを常に探しています。そういう強いインパクトを与えてくれるものを信じているし、みんなにもそれを聴いてほしい。まだマハラージャンってなに? っていう人がほとんどなんですけど、圧倒的に魅力的な音楽でありたいなと思っています。

ー『笑っていいとも』のオープニングのアレンジだったり、Perfumeの「ワンルーム・ディスコ」を生活音でやってみただったり、既存の作品にご自身のニュアンスを入れてオリジナリティを出していったりもされていますよね。

基本的にかっこつけている人が嫌いなんですよ。自分のやっていることに関しては、なるべくモテるとかモテないとかでやってないというか。そういうのを僕は非常に嫌っている(笑)。どうやったらこれがおもしろいか、音としてかっこいいかっていうことだけを考えて作っています。

ーメジャ―・デビュー作『セーラー☆ムン太郎』は、どのようなテーマのもと、作られたんでしょう。

これは、2020年の自分へのセラピーなんです。



ー何か癒やしたいものがあったんですか?

EP『セーラー☆ムン太郎』には、いろいろなことが起きた2020年の世の中で、自分が感じたものを託した曲ばかりが収録されています。正義とは何か、すごく考えたし、それはみんなで考えなくちゃいけないことだと思っていて。例えば日本の政治も、Black Lives Matterも、常に正義を掲げてどこかで対立が起きている。そういった構造がベースになっています。そうした現状の中でも、大体の人は普通に生活しているわけじゃないですか。そういう人たちが本当は尊いし、強いよってことを『セーラー☆ムン太郎』に託しました。

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