大麻ビジネスに投資するセレブリティ

「ミッションは、マイノリティが運営するビジネス」


ザ・ゲーム「Trees by Game」(Photo: Scott Dudelson/Getty Images)
西海岸を拠点とするラッパー、ザ・ゲームによる大麻ブランドのTrees By Gameは、オリジナルウェアやローリングトレイ、巻きタバコ、大麻草、プレロール等を扱い、ローンチ後の1年間で100万ドル以上の売上げを達成したとされている。「俺たちの目標は、業界トップクラスの品質の大麻を提供することで、このカルチャーそのものを底上げすることだ」。ザ・ゲームは2017年のブランド立ち上げに際し、High Timesにそう語っている。Treesの商品のパッケージングは、もっと話題になってもいいはずだ。プレミアムクラスの屋内栽培による大麻草を収めた白と青または赤と黒の缶、そしてより低価格の屋外栽培の「Blunt Weed」を収めたシンプルなマイラーのバッグは魅力的だ。


ジャリール・ホワイト「itsPurpl」(Photo: Michael Tullberg/Getty Images)
人気を博した90年代のシットコム『Family Matters』のSteve Urkel役で知られる俳優、ジャリール・ホワイトが大麻ビジネスに参入したのはつい先日のことだ。彼が710 Labsと共同で立ち上げたitsPurplは、去る4月20日にカリフォルニアでローンチされた。「ファイアーパープルの大麻草には明確なブランドリーダーがないということが、ずっと気になっていた」。ホワイトはフォーブス誌にそう語っている。「どの企業も注力していないようだったから、それなら自分がやろうと思った」。同ブランドの商品には、ライブレジンTHCの電子吸引器、フジッリでできたフィルターを使ったプレロール「Noodle Doinks」などがある。


ウィズ・カリファ「Khalifa Kush Enterprises Oil」(Photo: Charles Sykes/Invision/AP)
Khalifa Kushはもともと、西海岸で人気を博している様々な品種のバックボーンとなっているクシュのフェノタイプに魅了されたウィズ・カリファにちなんで名付けられた品種だった。「あれを吸った時、これぞ俺が求めていたクシュだと思った」。ウィズはFaderにそう語っている。何年もの間プライベートで嗜んでいたその大麻草を、彼は2016年にコロラドのマーケットに持ち込む。現在では大麻草のほか、電子吸引器、プレロール、食用大麻、大麻濃縮物などを扱う。


メソッド・マン「Tical Official」(Photo: Amy Harris/Invision/AP)
メソッド・マンがTicalという言葉を初めて用いたのは、ウータン・クランの1993年作『燃えよウータン』だ。1994年発表のソロデビューアルバムのタイトルにもなったその言葉は、昨年6月にアフリカンアメリカンが所有するカリフォルニアのディスペンサリーでローンチされた、彼の大麻ブランドの名前ともなっている。2017年に『Desus and Mero』に出演した際に、彼はTicalが「Taking into consideration all lives(すべての命を考慮)」の略であることを明かしている。「ブランドのミッションは、マイノリティが運営するビジネス、そして社会意識の高いディスペンサリーとのコラボレーションだ」。メソッド・マンはそう述べている。「権力に物を言わせて大勢の人間を投獄し、人種差別が根付いている警察に苦しめられてきたコミュニティの存在に意識を向けさせ、経済的不公平さを正すこと。それがこのブランドの目的なんだ」


ジェイソン・ガン「Wilfred」(Photo: GP/Star Max/GC Images/Getty Images)
ジェイソン・ガンはWilfred CannabisのCEOであり、その運営にも積極的に関わっている。オーストラリア出身のコメディ俳優兼プロデューサーである彼が手がけるプレロールWilfredは、2011年から2014年にかけて彼が共同制作し、FXで放映されたTVシリーズの主要キャラクターの名前だ。イライジャ・ウッドが演じるうつ気味の元弁護士が、近所の飼い犬(犬の着ぐるみを着たガンが演じる)と友情を育んでいくさまを描いた同番組は、合計420のストーリーラインで構成されており、初回エピソードでは2人が近所の嫌われ者の家に押し入り、そこで栽培されている植物を盗み出す。


リル・ウェイン「GKUA Ultra Premium」(Photo: imageSPACE/MediaPunch/IPx/AP)
リル・ウェインによる大麻ブランドGKUA Ultra Premiumの商品は効き目が強く、WEBサイトには「愛好家たちに極上の体験してもらうことを目的とする」と記されている。2019年にカリフォルニアでローンチされた同ブランドは、最近ではコロラド州とミシガン州でも流通するようになり、電子吸引器や大麻圧縮物、プレロールに大麻草といった商品を展開しているほか、VIPがウェイン本人と交流するプライベートパーティなども開催している。

Translated by Masaaki Yoshida

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