大滝詠一『NIAGARA MOON』のニューオーリンズ解釈 鳥居直道が徹底考察

「書くにあたり読んでみた参考文献」(Photo by 鳥居真道)


10代の後半、ひたすらウィルコ・ジョンソンのコピーをしていました。コピーを費やした時間の上位は、横山健、アベフトシ、ウィルコ・ジョンソンという並びになります。

ドクター・フィールグッドの1stアルバム『Down By The Jetty』は『NIAGARA MOON』と同年の1975年にリリースされました。1977年のパンク興隆の礎を築いたアルバムと位置づけられています。『Down By Jetty』にはギターで弾くと楽しい曲がたくさんあります。「She Does It Right」、「All Through The City」、「Keep It Out Of Sight」、「Roxette」など。「The More I Give」はリズムの刻み方が他の曲に比べると、トリッキーでしたが、そのぶん楽しかった。脳みその普段使っていない部分が刺激される感じがありました。



過去の曲はアルバムのライナーで「ズンドコニューオーリンズビート」と書かれていたように記憶しています。「The More I Give」は『Down By The Jetty』の中でもファンキーな曲で、シンコペーションやプレーヤー間のやり取りがニューオーリンズ・ファンク的と言えます。『NIAGARA MOON』でいうと「三文ソング」や「楽しい夜ふかし」のリズム・アレンジに相通ずるものがあります。されにいえばアラン・トゥーサンがプロデュースし、ミーターズがバッキングを担当したリー・ドーシーの諸作で聴くことのできるリズムの遊び的なものを感じます。

ボニー・レイットが1972年のアルバム『Give It Up』で、バーバラ・ジョージのニューオーリンズR&B・クラシックの「I Know」をカバーしています。原曲はバックビートのオーソドックスなリズムですが、誇張しすぎたニューオーリンズ・ファンクとでも言うべき複雑なリズム・アレンジを施されています。

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