LOW IQ 01の青春時代「市川昌之からLOW IQ 01になった1991年」

―1991年の邦画で印象的だった作品は何かありますか?

『男はつらいよ 寅次郎の休日』。寅さんには詳しくなりましたよ。だんだん渥美清さんが歳をとってきて、満男の話になってくるわけよ。あとは『波の数だけ抱きしめて』は中山美穂と織田裕二が主演で、地方ケーブルラジオ局の話じゃなかったかな。ラジオの電波で「好きだ―」って織田裕二が言うのを覚えてる。それがトンネル入るか入らないかで、電波が届くか届かないかみたいな。洋画だと、俺の中でダントツ1位は『ゴースト ニューヨークの幻』。これはね、泣いた。



―テレビドラマはどうですか?

テレビドラマの話はさっき散々しちゃったな。でも、おもしろいのがあるよ。『もう誰も愛さない』。吉田栄作の全盛期だね。ジーンズにTシャツ1枚ですよ。ツーブロックでタバコをTシャツに巻く吉田栄作スタイル。その時に吉田栄作って熱い発言ばかりしてて、結構プスっと笑う感じだった。『とんねるずのオールナイトニッポン』で「熱いぜ栄作コーナー」っていうのがあって、それがすげーおもしろかったんだよね。「この間、栄作が言ってた、俳優は早食いとかそういうのやっちゃだめだよね」とか言って、当時って『笑っていいとも!』で峰竜太がすげー寿司の早食いを売りにしてて。「栄作、峰さんは悪いんか」って、ラジオのリスナーからハガキが来てた。そういうのもあって、吉田栄作がおもしろかったんだけど、『もう誰も愛さない』自体もすっげーおもしろいんだよね。山口智子と田中美奈子と薬丸裕英、観月ありさが出てて、みんな悪いんだよね。観月ありさだけいい子で、『アウトレイジ』と一緒で、出てくるやつほぼワルっていう。あと、『逢いたい時にあなたはいない…』ってドラマがあるんだけど、なんだよこれって思ったのが、中山美穂の相手役が大鶴義丹なのよ。親の七光りもいいところじゃねえかっていう思い出しかないね。今となってはおもしろいおじさんだけど、当時は一般人が出てきちゃったと思った。

ー他に印象的なドラマありますか?

『学校へ行こう!』かな。生徒役が中居正広と稲垣吾郎で、あとは島崎和歌子。これも結構おもしろいドラマだった。SMAPって1番最初に出てきたのはイメージ的に吾郎ちゃんなんだよね。木村拓哉じゃない。吾郎ちゃんは柳葉敏郎と陣内孝則が主演の映画『さらば愛しのヤクザ』にも出てて、最初のSMAPは吾郎ちゃんで火ついたと思う。他にはドラマじゃないけど当時、23時ぐらいの番組で、『カノッサの屈辱』があった。食べ物とか、商品とかを歴史上に置き換えて、戦争するんだよね。この時代の23時の枠っておもしろかった。時代的に『ダウンタウンのごっつええ感じ』も始まったのか。毎週放送になったけど、最初は火曜ワイドスペシャルで何回かやって、レギュラーになったんだよね。あとはバブルガム・ブラザーズの「WON’T BE LONG」がめちゃくちゃ流行った。『オールナイトフジ』が91年3月に終わるんだけど、最終回が結構めちゃくちゃで、とんねるずとか出てきて。バブルガム・ブラザーズも出てくるんだけど、最後「WON’T BE LONG」を何回も歌うくどい締めだったのを覚えてるなあ。あと、テレビだとなんだろう。意外なのが『ライオンのごきげんよう』が始まったんだよね。



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