拷問以上の地獄 米刑務所で大問題になった「恐怖の独房」


WEBサイトに手紙が掲載されたジャスティン・ギブソン、ジョナサン・ランカスター、ジョディ・ヒル(Courtesy of Silenced.in)

独房が心身に及ぼす影響は、2世紀前からはっきりしている。1892年、ペンシルベニア州のクエーカー教徒は初の独房専用刑務所を開設した。囚人に内省を促すことが期待されたが、それどころか精神を病んだり、自殺を図る囚人が多く出た。13年後、チャールズ・ディケンズは初めてアメリカを訪問。実際に刑務所を目の当たりにし、独房の実態に衝撃を受け、「生きたまま埋められたも同然だ」と表現した。

それから1世紀半、数々の国際協定が隔離は非人道的だと明文化している。2011年には拷問に関する国連特別報告者を務めるフアン・メンデス氏――彼自身も1970年代にアルゼンチンの軍独裁政権により投獄され、1年以上拷問を受けた――が、15日以上の隔離は拷問に該当すると宣言した。

「独房への収監は耐え難いものであることは知られている。隔離のような精神的ストレス要因は、まさしく身体的拷問と同じ臨床的苦悩を生みかねない」。これはジェフリー・L・メッツナーとジェイミー・フェルネリンが米国精神医学アカデミー・ジャーナルに発表した、懲罰的隔離措置への医師の関与に対する医学倫理についての論文の一節だ。

Translated by Akiko Kato

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