新型コロナ感染による死亡者、99.2パーセントはワクチン未接種

(写真キャプション)2021年5月19日、マサチューセッツ州フォックスボーローのジレット・スタジアムで開かれた大規模ワクチン接種会場でロードアイランド州ワーウィック在住の准看護師ヨーカスタ・カストロがモデルナ社のワクチンを注射器に注入中 (AP Photo/Steven Senne)

先週、アメリカ疾病予防管理センター(CDC)取締役ロシェル・ワレンスキー博士が成人の新型コロナ感染症による死亡は「現在は回避可能」と述べた。これはワクチン接種が効果を発揮していることに起因する。またAP通信が報じた新たな分析がワレンスキー博士の発言の信憑性を確かにした。

これは6月24日木曜日に公開された5月からの政府資料を分析した記事で、この分析によると、5月の新型コロナ感染症死亡者18,000人のうち、2度の接種が済んでいたのが約150人だった。これは全体の0.8%となり、1日の平均死亡者数200人のうち5人ということになる。ちなみに新型コロナ感染症パンデミックのピークとなった今年1月の1日の平均死亡者数は3,400人だった。加えて、新型コロナ感染症で入院中の85万3,000人強の患者のうち、2度のワクチン接種を終えていた人は1,200人に満たなかった(入院患者の0.1.%)。

CDCのデータによると、ワクチン接種の資格を持つアメリカ国民の約63%が少なくとも1度はワクチン接種済みだ。しかし、新たな変異株が発生して拡散を続ける中、ファイザー=バイオンテック社やモデルナ社のワクチンは規定通りに2度接種することが新型コロナ感染症の防御に不可欠である。

CDCが行った感染リスクが最も高い65歳以上の成人に関する研究で、1度ワクチン接種を行ったシニア世代の64%が入院を回避でき、2度の接種を行ったシニア世代の94%がコロナ感染症で病院搬送されないことが分かっている。今月ネイチャー誌に掲載された研究結果によると、ファイザー=バイオンテック社のワクチンを2度接種した場合、インドで発生したデルタ株由来の疾病の感染予防に88%の効果があったが、接種が1度の場合は効果がたった33%だった。治験データをみると、新たに登場したノババックスのワクチンはファイザー=バイオンテック社やモデルナ社のワクチンよりも効果が高く、変異株を含む新型コロナウイルス感染症に対して90.4%の感染予防率だ。

Translated by Miki Nakayama

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