米国退役軍人省、トランスジェンダーの元軍人に性別適合手術を認める方針

米退役軍人省長官デニス・マクドノー(Bloomberg via Getty Images)

米退役軍人省長官デニス・マクドノーは米現地時間の2021年6月19日、これまで20年間にわたって禁止されてきたトランスジェンダーの元軍人への性別適合手術を今後認める方針を発表した。

ミリタリー・タイムズ紙がフロリダ州のオーランド退役軍人病院で行われたイベントで入手した資料によると、マクドノー長官は「トランスジェンダーの退役軍人たちのために、彼・彼女らが性別適合手術とそれに伴う諸手続きを行うことを可能にするものです。私たちは今回の変更に関して、倫理的に正しいという理由だけでなく、こうすることにより誰かの人生を救うことができるからだと考えています」と、述べた。また、米国退役軍人省(VA)は組織の運営する「LGBTヘルスプログラム」を「LGBTQ+ヘルスプログラム」に改称することも発表しており、これについて「新たなスタンダードを反映し、今後言葉の選択が変わることを予期して」行なったとのこと。

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VAは近年ではトランスジェンダーの退役軍人に対し、ホルモン療法、メンタルヘルスケア、術前評価、長期で見た際の術後ケア等の医療を提供してきたが、1999年以降、医療福利厚生から「性別の変更」という文言が除外されてから、そのような手術自体が長らく禁止されてきた。

Translated by Kazuhiro Ouchi

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