Elle Teresaが語る、地元・沼津でヒップホップを続ける理由

「こんなにずっとラップを続けるとは思ってなかった」

ー学校にはほとんど行かず、沼津のクラブに遊びに行くようになって、ヒップホップを聴くようになったり、遊びに来る大人たちを見るようになったりして刺激になりましたか?

Elle:そうですね。楽しかったです。今だったら、未成年がクラブに入るのって無理じゃないですか。でも、その時はチェックもゆるくて入れたし、そういう体験ができてよかったなと思います。

ーそこでいろいろな人がDJしているのを聴いたりして、音楽をキャッチする感度が上がったりしました?

Elle:それはなかったです。Elleは昔から根拠のない自信がすごくあるから、その時も自分のことを過大評価していて最強だと思ってた。クラブに行って楽しかったけど、そこで何かを得たとかは特にないです。

Yusuke Carter:でも、クラブで俺と会ってなかったら、音楽やってなかったよね。

Elle:まあね。

ーYusuke CarterさんはElleさんのどういうところにピンと来たんですか?

Yusuke Carter:その時はファッションだったよね。クラブで見かけて、「あー若いのにおしゃれだな」と思いました。

Elle:「MV出てよ」って言ってきたよね。

Yusuke Carter:俺もラップをやっていたので、「MV出てよ」って声をかけたのがきっかけで、会って話すようになったんです。Elleも少しラップを歌っていたから、ビートジャックのやり方を教えたら1カ月で10曲ぐらい作ってきて、「こいつやべーな」と思いました。

Elle:その時、17歳だったんですけど、こんなにずっとラップを続けるとは思ってなくて。ちょー飽き性だし、何かを達成したことがないんです。学校もちゃんと卒業してないし、ちゃんと達成できたのは車の免許くらい。だから、音楽がめっちゃ好きなんだと思います。まだ人生長いけど、若いうちにそうやって思えるのがうれしい。

ーラップを自分でやるようになって、自分ならではのラップについて考えるようになりましたか?

Elle:具体的にこうしたら、もっと良くなるなと分かってきたのはここ1、2年の話ですね。それまではトンチンカンだったよね。

Yusuke Carter:トンチンカンではないよ。

Elle:自分で「これ大丈夫か? 誰が聴くんだろう?」と思いながら、ずっと練習してました。

1LI ILI:「これちょー変じゃない?」って最初、よく言ってたよね。

Elle:1LI ILIが15歳でElleが18歳の時だから5年前の話だよね。ちょうどElleがラップをやり始めて1年くらいの時に出会って。ずっと自分のラップを不安に思ってたけど、最近はこういう歌い方をしたらもっとしっくり来るとか、自分のことがよく分かってきた。

Yusuke Carter:俺は「KIRA KIRA」を出したぐらいからElleは変わったなって思った。「KIRA KIRA」は初めてその場でセッションをして、そのまま録ったんだよね。



Elle:そう、その場でラップを作って。

Yusuke Carter:それからけっこうスタジオに入って、すぐ録れるようになったよね。

Elle:それまではリリックを家で書いて、レコーディングの時に持っていってた。

Yusuke Carter:ラップの修行にも行ったもんね。

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