松本隆トリビュートアルバムを亀田誠治とともに振り返る



田家:続いてアルバムより5曲目です。1984年の薬師丸ひろ子さんのヒット曲「Woman “Wの悲劇”より」。作詞は呉田軽穂さん、ユーミンですね。

亀田:ユーミンと松本隆さんの組み合わせには様々なヒット曲があります。その中で、今回のアルバムの中にはどの曲が入るだろうと思っていて、池田エライザさんとも相談しました。彼女の方からこの曲の主人公なら、私は演じて歌うことができそうだとお話があって。僕が一方的にプレゼンテーションするだけでなく、一緒に作っていく。やっぱり歌い手の思いが入らないと届く歌にならないので、何かを押し付けたり、違うものを演じさせて着せ替え人形みたいにしてはいけないなと思って。丁寧にお話しさせていただいて、エライザさんが選んだのがこの曲でした。

田家:演じられそうだ、と仰っていたんですね。1996年生まれの女優・モデルで、最近は映画監督もされている方ですね。亀田さんは7,8年前から彼女のことをご存知だった?

亀田:僕が音楽監督をやった映画のとあるオーディションに彼女が来ていまして。まだ高校の制服を着ていて、ギターを持ってきて弾き語りしてくれて。そこからの活躍は皆さんご存知の通りで、頑張っているなと思っていたときにご縁があって、この曲でご一緒できたというところですね。

田家:7,8年前に知り合ったときは、彼女はどんな風になると思いましたか?

亀田:やっぱり10代半ばで自分の意思を持って、自分はこうなるんだということをイメージして動かれている方だなと思いました。芯が強いと思いました。あと喋っている声から説得力があるというか。「おはようございます」の一言にも景色がある感じで、いい歌を歌うだろうなと思ってはいたんです。そうしたら、ここで案の定本当に素晴らしい歌を歌ってくれて。予想をさらに超える出来栄えになりましたね。

田家:これも薬師丸ひろ子さんとは違う世界観が繰り広げられるということで。アルバムより5曲目「Woman “Wの悲劇”より」。

Rolling Stone Japan 編集部

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