亀田誠治が語る松本隆トリビュートアルバム「全亀田を投入した」



田家:アルバム最後の曲、11曲目「風をあつめて」。作曲が細野晴臣さんで、1971年のはっぴいえんどの『風街ろまん』の中の曲。ブックレットではこれも一択だったと話されてました。

亀田:『風街ろまん』は大好きで、全曲が僕のDNAに入ってるんです。「風をあつめて」は秀逸なポップ感、時代を超えていく普遍性を持っている曲だと思っていて。この曲って星の数ほどカバーがあるので、そこに挑戦するのではなくて、この曲の良さをもう一度伝えたいという一心で。はっぴいえんどからは、この曲一択でした。

田家:『風街ろまん』がリリースされた時は、亀田さんはまだ小学生ですよね?

亀田:リアルタイムでは聞いてないですね。中高生、もっとあとかな? 僕は全米TOP40とか洋楽のヒットチャートを追いかけていたクチなので、はっぴいえんどにハマっていくのは成人してからですかね。

田家:それはどういうハマり方だったんですか?

亀田:それこそ松本隆さんですよ。松田聖子さんのこの曲の作詞をしている人、「ルビーの指環」の作詞をしている人って松本隆さんなの? YMOの細野さんってはっぴいえんどだったの? みたいな。鈴木茂さんは、六本木ピットインなどでやっていた村上“ポンタ”秀一さんとのセッションを観にいったりもしていたし、大滝さんは『A LONG VACATION』なども出されていましたし。その全員が集まってるのがはっぴいえんどかっていう。

田家:亀田さんは1964年生まれなわけですが、今回歌っているLittle Glee MonsterのMAYUさん、manakaさん、アサヒさんのうち、manakaさんは2000年生まれ。他の二人は1999年生まれということで、しかもmanakaさんは細野さんフリークだと。

亀田:一回ラジオでお話しした時にめちゃくちゃ詳しくて、2000年生まれって本当? っていうくらい、僕なんかより細野さんの作品とか思想に詳しくいらっしゃって面白いなと思って。今回は、僕はmanakaさんを中心にリトグリでやりたいという一択で決めてました。これも間に素晴らしい音楽があるからだと思うんですよね。音楽のバトンがしっかり渡されているんだなと感じましたね。

田家:はっぴいえんどはバンドで、彼女たちはボーカルグループで。その二組の重なり方がどの辺にあるのかというのも考えながらプロデュースされたんですか?

亀田:「風をあつめて」って1番から3番までスリーコーラスなんですよ。今回は、MAYUさん、manakaさん、アサヒさんの3人がメインを執るということで、3人にぴったりな楽曲としてのステージが提供できたというのは大きかったですね。

田家:それでは11曲目、Little Glee MonsterのMAYUさん、manakaさん、アサヒさんで「風をあつめて」。

Rolling Stone Japan 編集部

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