グリーン・デイ、ウィーザー、フォール・アウト・ボーイら勢揃い「ヘラ・メガ・ツアー」幕開け

フォール・アウト・ボーイは他の2バンドと比べると少し若く、この場にいることに若干の違和感を感じるが、ベーシストのピート・ウェンツ自身も同様に感じていたようだ。ピートは「俺たちのバンドにとってこの場にいることがどれだけマインドファックなことか想像できるか? 俺たちはグリーン・デイとウィーザーと一緒にスタジアムツアーをやるなんて間違いなく薬でブッ飛んでるんじゃないかと思うくらい、彼らから影響を受けてるんだよ。大きな夢を持つもんだ。言ってる意味がわかるか?」と興奮していた。

彼らは文字通り、最高のパフォーマンスを見せてくれた。オープニングナンバーの「The Phoenix」のパフォーマンスでは、キッスのコンサートよりも大量のパイロ演出があり、ピートのベースに直接炎が浴びせられる場面もあった。ボーカルのパトリック・スタンプがピアノの前に腰掛け、「Save Rock and Roll」を歌い始めると、またしても会場中から花火が上がった。俳優のロン・リビングストンが、まるでトワイライト・ゾーンのロッド・サーリングのように登場する映像を用いたイントロも披露された。

フォール・アウト・ボーイのセットリストでは、2018年のアルバム『Mania』からの演奏は「The Last of The Real Ones」だけにとどまり、その他の楽曲は歴代のヒットナンバーである「Uma Thurman」、「Centuries」、「Dance, Dance」や、「A Little Less Sixteen Candles, a Little More Touch Me」のような2000年代のヒット曲からも披露された。年長の観客たちがゆっくりとビールを飲みながら演奏を楽しむ一方、若い観客たちは一言一句違わず一緒に歌い上げていた。


Natalie Perez for Rolling Stone

彼らが2005年ごろにティーンたちの間でブレークした時は、あまり長続きするバンドではないように思われた。2009年に無期限の活動休止を発表したときは、誰もがジム・クラス・ヒーローズと同じ道を行くものだと想像しただろう。しかし、彼らはロックの歴史上でも驚くべき、活動再開後の2度目となる大成功を収めた。そして今回のツアーが彼らのロックバンドとしての3度目の大成功となるに違いない。こんなことをいったい誰が想像していただろう。

Translated by Kazuhiro Ouchi

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