韓国生まれ東京育ちのkim taehoonが語る、現代のボーダーレスの在り方

ー先程スタンスを示すとおっしゃっていたんですけど、kimさんのスタンスとは「JAPAN AND KOREA」のどういう部分に現れている?

前回のインタビューで言った内容と変わらないんですけど、ぼくは韓国人でもないし日本人でもないと思っていて。格好つけるようですが、本当にぼくはぼくだと思っている。例えば、うちの家族ってみんなめっちゃキムチ食べるんですよ。だけどぼくはそんなに食べません。日本育ちだからって侍に憧れを抱いているわけでもない。そういうしょうもないけど分かりやすいような内容を今作の歌詞に昇華しています。あと、さっきからボーダーボーダー言ってますけど、ボーダーって一種の枠組みだったり型なのかなって思うんです。小学生のクラス分けで1組、2組、3組って分けるようなイメージです。もちろん、物事を管理したり進めたりする上でボーダーが必要なことは理解しています。ぼくもクラス対抗リレーとか燃えてましたしね(笑)。だけど、ボーダーってそれ以上でもそれ以下でもないなと思っているんです。ただの枠組みであるべきなんじゃないかなと。現代のボーダーの在り方として、固定観念の色合いが結構混ざっちゃっている気がしていて。「1組だからこうあるべき」っていうのに囚われすぎちゃってる気がするんですよね。1組が仮にパワー重視型のチームだとしても、脚力が自慢の人が無理にパワーで力を発揮しなくてもいいと思うし。そういう枠組みって当たり前のように存在するけど、それより大事なことあるよね、というか。ボーダーや型、固定概念みたいなものから脱したいというか、そこにとらわれないで常に本質を見据えたい。それがぼくの1番のスタンスです。改めて当たり前とされていることについて考えてみない?っていうのが、1番訴えたいところではありますね。

ーそれは主張というより、問いかけでもあると。

そうですね。押し付けではなくて、1つの考え方の提案、提示という形ですね。

Rolling Stone Japan 編集部

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