「ゾンビランドサガ リベンジ」主題歌・挿入歌の制作者が語る、音楽の力とアイドルアニメの新境地

「ゾンビランドサガ リベンジ」第12話より(©ゾンビランドサガ リベンジ製作委員会)

2021年4月から6月にかけて放送されたTVアニメ「ゾンビランドサガ リベンジ」の音楽面にフォーカスした連載インタビューの三回目。最終回となる今回は、音楽プロデューサーの佐藤宏次(株式会社スコップ・ミュージック)、作曲家・編曲家の加藤裕介に話を聞いた(取材時は12話OA直前)。同作品の音楽 面を担う二人だからこそ話せた、「ゾンビランドサガ」シリーズに込めた想いとは?

「ゾンビランドサガ リベンジ」全12話OAを終えた今の心境

—全12話駆け抜けてきて、今どんな心境ですか?

佐藤:2019年の年末くらいから弊社の作家たちと話をしはじめて、それからひたすらギリギリまで作業はしていたので、もう終わってしまうのかという思いと、たぶん映像制作の方々はもっとギリギリまで作り込んでいたと思うんですけど、僕の方も細かいところを先々週までやっていたので、完全に今、燃え尽きている状態です。終わったぁ、長かったぁみたいな(笑)。しかも今回、前期よりも曲数が多かったので、余計に燃え尽きている状況ですね。

加藤:僕も特に去年は、1年間の仕事量に対して「ゾンビランドサガ リベンジ」の締める割合がすごく多かったので、ちょっと寂しい感じはしています。ああ終わっちゃうんだ、みたいな。たぶん一緒に作っていた他の作家のみんなも、仕事っていうよりは楽しみながら作ってるような感じだったので、お祭りが終わっちゃうみたいな寂しさを感じてると思いますね。

—そのお祭り感みたいなものって、前作の「ゾンビランドサガ」と比べてどうでした?

加藤:第1期の時は「みんなで新しいものを作るんだ」って気持ちがあったんですけど、いち作曲家の立場としては、一期が皆さんに受け入れられて盛り上がったところからの第2期の仕事だったので、プレッシャーというか、壁みたいなものはあったのかなと個人的には思ってて。第2期になってちょっと物足りないなって思われないように、また違うものを作るんだって意気込みがありました。

—でも、いい感じに前作の壁を乗り越えられている気もします。

加藤:どうなんですかね。そこに関しては、最終的にはファンの方々が判断することかとは思うので。ただ、プレッシャーの部分ばかりを考えていてもしょうがないので、やってる当初は目の前にあるシーンごとの楽曲をとにかく前回同様に、より良いものにしていこう、ぐらいしか考えられなかったです。前作を越えようと思わなくていいからっていうのは、何回もプロデュースの佐藤から言われるんですけど、そうはいっても、やっぱり作り手として「壁」みたいなものがなくはなかったなって思いますね。

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