アリーヤのストリーミング解禁、遺産管理法人は心中複雑「透明性の欠如」

「待っていたのは論争と透明性の欠如」

「アリーヤの遺産管理法人はつねにアリーヤの音楽レガシーを共有する心づもりでしたが、待っていたのは論争と透明性の欠如でした」とリカルシ氏は続けた。「Blackgroundは約20年間、彼女のレコード契約に基づいて定期的に収支明細を法人側に報告する義務を怠ってきました。それに加え、当法人は契約書が締結されてリリース計画が発表されるまで、作品の公開が間近に控えていることを知らされませんでした。当法人はBlackgroundに対し、過去の収支明細、および長年封印されていたアリーヤの楽曲の配信を認める今回の契約書の内容をあまさず開示するよう求めます」(長年噂されていた死後のアルバム――クリス・ブラウン、ティンバランド、スヌープ・ドッグなど多数参加――について、ハンカーソン氏はEmpireとの契約でいよいよ日の目を見るかもしれない、とほのめかした)

アリーヤのアルバムがずっと絶版状態で、10年間ストリーミングでも配信されていなかった理由についてハンカーソン氏は、自分の妹でアリーヤの母親のダイアンの希望を尊重したためだ、と主張している。母親のダイアンはアリーヤの兄ラシャドとともに、遺産管理法人を運営している。

「(ダイアンが)楽曲を公表したくない、という話は確かにしました。妹に言われたことはなんでも望み通りかなえようと努めてきました」とハンカーソン氏はビルボード誌に語った。「子を持つ親としては公表したくない姉の気持ちもわかります。亡くなった娘の声を聴きたいと思いますか? ですから姉からそういわれた時、『OK、公表はしないよ。具体的にいつになるかはわからないが、もっと先にしよう』と言いました。それで文字通りすべて封印して、他のことに専念しました」

アリーヤのアルバム配信が差し迫る中、「遺産管理法人は心苦しいながらも、容認することにいたします」と、5日の声明には書かれている。

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From Rolling Stone US.

Translated by Akiko Kato

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